心理・福祉学部
Department of Social Welfare 社会福祉学科
本ゼミでは、病気や傷害に伴って生じる生活問題の解決を支援する保健医療ソーシャルワーク、病院や地域医療における保健医療福祉の専門職の連携、チーム医療や地域包括ケアなどの取り組みについて研究しています。暮らしの中にどのような保健医療の問題があるのかを知り、実際の医療福祉の取り組みや連携の実際に触れながら考えていくことで、命と健康、生活を支えていくことの大切さ、地域住民や行政と専門職の連携の重要性を感じていければと考えています。新潟市内の病院を見学したり、現役の医療ソーシャルワーカーの方からのお話を伺ったりしながら研究を進めています。
癌と高次脳機能障害に罹患した患者様が仕事と治療を両立するには、どのような課題があるのか。両立に向けて、ソーシャルワーカーにはどのような支援が求められるのかを研究しています。グループ学習では、多職種連携・チームアプローチにおけるMSW(医療ソーシャルワーカー)と医療機関の各専門職の役割を学び、連携のあり方について理解を深めました。これまでイメージできていなかった将来像が明確になったと感じます。
私のゼミでは、メンタルヘルス活動の研究を行っています。社会問題や地域生活の視点からメンタルヘルスを支援するボランティア活動に、学生が主体的に関わる方法を検討しています。病院や福祉施設、企業との協働によって推進するメンタルヘルス活動は、生きたソーシャルワーク学習の場でもあります。また、学生主体で行うゼミ活動は、人との関わり方、ビジネスマナーに至るまでも身につける、人間形成につながる重要な学習環境です。学外での積極的なフィールドワークを通して、社会問題に応じた新たなボランティアを創造し、それを実行する本ゼミの活動は、学内オンリー1の取り組みです。
精神障害を持つ方や医療ケア児、そのご家族の思いや悩みを明らかにし、QOL向上を目指す支援を行っています。社会では精神障害に対する認知や理解が低く、当事者とそのご家族が抱える問題を解決するには、精神・福祉の視点からさまざまな支援策を考えなければなりません。ゼミ活動を通して、その人の生活や心の状態まで見据えた支援をしていきたいと考えるようになり、精神保健衛生士という明確な目標ができました。
障害を持つ人や学生、フリースクールの子どもたちなどが協働しながら8年にわたって運営してきた実験農園で、多様な人々がともに働き、対話し、食する一連の体験をプログラム化して、共生教育の一環として義務教育に取り入れるプロセスを実現する研究を行っています。動植物もヒトも等しく地球の一員であることを感じ、老若男女や障害の有無など関係なく、多様な人々が集えるのがこのゼミです。すべての研究は、個人の心というミクロの世界から、地球というマクロの世界までつながっていることを実証し、互いが個性を尊重しながら共生していく大切さを社会に浸透させていきたいと考えています。
農業による障害者雇用の創出をテーマに、畑作や病院の花壇整備、公園の除草などに取り組んでいます。自ら企画した「食農福教育プログラム」は、多くの人と関わって社会活動を展開する中で視野が広がり、自信に繋がりました。
グローバルな社会経済情勢の変化や様々な格差の問題、人口減少と少子高齢化の進展など、今を生きる人々を取り巻く環境は厳しさを増し、様々な「生きづらさ」を抱えている人が増えています。このような社会問題を解決する一つの手段が福祉政策であり、本ゼミでは【福祉政策】を学習することを目的として、学生一人ひとりが問題意識を持つテーマを取り上げ、みんなで検討し、問題解決する方策を明らかにする学習を行っています。新鮮な視点で自由に発想し、考えを深め、個性を尊重し合うゼミ活動を通じて、実践的な問題解決能力を持つソーシャルワーカーとなることを目指します。
地域社会には、児童や高齢者、障がい者、患者、外国人、難民、LGBTQの方々など、さまざまな人が暮らしています。このように多様な人々がお互いを尊重し、ともに生きやすい社会を実現するための方法を考え、いかにして支えるかについて研究することが当ゼミのテーマです。そのためゼミでは、学生一人ひとりが関心を持った社会福祉のテーマを掘り下げ、将来、生活問題や社会問題に関わるソーシャルワーカーとして活躍するための力を身につけていきます。ゼミ活動を通して、仲間と楽しく学び合いながら、社会福祉への理解を深められることが、本ゼミの魅力だと考えています。
近年の社会情勢の著しい変化により、少子高齢化、児童虐待、老老介護、空き家の増加などの問題が顕在化しています。そのような問題に対して、対象・機能別に公的サービスが整備されていますが、様々な分野の課題が絡み合い、個人や家族、地域単位で複合的な支援を要する状況もみられます。地域社会の存続への危機感が高まるなか、社会的課題を乗り越えていくうえで、「地域共生社会」というキーワードが掲げられています。そこで、本ゼミでは、児童福祉や障害福祉、公害福祉などの幅広い分野へのフィールドワークを通して、地域共生社会の実現に向けた取り組みについて研究しています。
かつてのわが国は、日常生活で不安や悩みを抱えたら相談できる人や気づいてくれる人が身近にいるなど地域における助け合い、支え合いの機能が当たり前のように存在した時代がありました。これが少子化、超高齢化、人口減少の急速な進展のため、この機能が徐々に低下してきているといえます。このような状況を変革するため、国は地域共生社会の実現に向けた様々な施策を実施しています。本ゼミでは、地域共生社会実現の障壁となっている社会福祉の諸問題に関して研究しています。学生自らが主体的に関心を向け、問題意識を明確化し、調査、考察、結論に結びつけられるように支援しています。
私たちの生活する社会は様々な福祉課題を抱えています。DVや児童虐待が増えていること、子どもの7人に1人が貧困の状態にあること、ひとり親家庭は子どもの養育や収入、住居などの面で様々な困難に直面しています。困っているひと自身は声を上げにくいけれど、実はとても深刻で放っておけない問題がたくさんあります。ソーシャルワークは、これからの福祉課題の実態とその背景要因などを的確に捉え、個々の真のニーズに応じた最も効果的な支援を行うものです。本ゼミでは、自治体の協力を得て、現場のソーシャルワーカーが家庭の福祉に関する問題への取り組みのあり方を研究しています。
人は誰でも地域において健康で安心・安全に暮らしたいと思っています。そのためには、地域で解決していかなければならないことが多くあります。本ゼミでは、地域活性化を目的に、行政機関や社会福祉協議会、関係団体などと連携しながら、地域で行われているサロン活動・見守り活動などのさまざまな住民参加活動に関わることや、水俣病の患者の支援などをとおして調査・研究し、真理を探究していきます。これらの研究から得られることは、人の生活に直接結びつくことから、卒業後の進路に必要な社会福祉専門職としての理論・実践を兼ね備えた力を身につけることができます。