医療情報管理学科カリキュラム
医療情報管理学科 メニュー
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履修科目
1年次
大学生や社会人に必須となる情報処理能力や語学力を身につけ、コミュニケーション論や心理学等の教養を学ぶことで、複眼的に物事を観察・分析し、他者と共有する力を養います。 また、医学や医療制度(医学概論・臨床医学総論・医療事務総論など)、IT(情報理論・コンピュータシステムIなど)、経営管理(経営学・簿記論など)の基礎を総合的に学習します。
2年次
自己実現法や問題解決技法などのキャリア開発プログラムとともに、医療・IT・経営の各分野の専門科目を選択・履修し、1年次に築いた基礎を発展させ、関連する資格を取得します。 たとえば、診療報酬請求事務演習や情報システム演習などが資格に直結しており、さらに診療情報管理士を目指す学生は、受験に必要な科目(国際疾病分類・医療統計学など)を履修します。
3年次
通常の科目に加えて、各種の自主開講の講義を通して、基本情報技術者や診療情報管理士などの資格対策を行い、就職活動前に資格を取得します。さらに、キャリア開発の講義を通して自分の卒業後の進路を定め、それに適合する医療・IT・経営の専門性について、バーチャルホスピタルや学外実習なども活用して、資格取得を超え実務で活かせるレベルにまで高めます。
4年次
3年次後期から始まっている卒業研究のゼミ活動が本格化します(医療情報総合演習・卒業研究)。卒業研究では、学生自身が主体的に研究に取り組み、4年間の集大成を卒業論文にまとめます。さらには、連携総合ゼミや病院事務総合演習、システム開発演習、システム運用管理、病院経営論、医療会計論など、より具体的な事例を踏まえた演習をおこない、就職に備えます。
科目紹介
診療報酬請求事務
病院経営の要をなすのが、診療に要した費用を「診療報酬」として請求する業務です。この科目では、検査料や手術料など多岐に渡る診療報酬の算定方法を修得します。さらには、診療報酬の各項目の背景や実態にも目を向け、将来の病院経営を支える人材となるための土台を築きます。
経営学
経営と一言で言っても、その内容は、マネジメント、組織、目標達成、環境変化への適応、グローバル化への対応と多岐に渡ります。この科目では、これらについて、様々な事例を取り上げ、キーワードとともに理解することで、医療・ITを含む多方面に活用できる力を養います。
データベース技術
データベースとは「整理された情報の集まり」であり、医療情報システムをはじめ様々なコンピュータシステムで使われています。この科目では、データベースの種類やデータの整理方法をはじめ、データベースの設計、実装、アクセス法について具体的な事例を基に学習していきます。
プログラミング演習
近年人工知能やビッグデータ、IoT(Internet of Things)といった情報技術に注目が集まっており、それらを支えるプログラミングスキルの重要性はますます高まっています。この科目では、演習を通してプログラミングに関わる知識・技術を実践的に修得し、プログラミングスキルの向上を目指します。
電子カルテシステム
電子カルテシステムは、紙のカルテに代わって、患者さんの訴えや治療の内容といった診療情報を電子的なシステムに記録、管理し総合的に参照できるICT(情報通信技術)ツールです。この科目では、学科のバーチャルホスピタルという実際の現場を想定した場所で、電子カルテシステムの仕組みや、操作・運用に必要とされる基礎的な思考と判断について、実際の体験を通して学んでいきます。
病院経営論・病院管理論
質の高い医療を提供するためには、病院そのものを健全に管理し運営することが求められます。この科目では、少子高齢化が進む中で、病院経営を取り巻く環境の変化と医療供給体制の現状と課題について、実例やデータを通して考えていきます。また、病院や診療所を経営・管理の視点から考察し、物流管理、財務管理、人事管理、維持管理、さらにはマーケティングまでをも含めた病院経営のあり方について学びます。
診療情報管理論
かつての診療情報管理士は紙のカルテを主に扱っており、カルテのナンバリング、ファイリング、保存期間・方法を理解することが大切でしたが、今日では、電子カルテが普及するなかで、電子カルテの運用、記載、点検、個人情報保護への対応が求められており、さらには、DPC・がん登録等へと職域を広げています。そこで、この科目では、そうした診療情報管理の意義や役割、診療情報管理士が把握しておくことが望ましい法令や諸規則の基本事項についても学び、専門職として求められる知識の土台を築きます。
臨床医学Ⅰ~Ⅳ
「臨床医学」とは、人の病気を治すための診断や治療についての学問です。この科目では、直接、診断や治療に触れなくても、人体の構造と機能、病理学など基礎医学について学んでいきます。健康、病気、病気の原因、主な症状、診断、治療などの臨床医学における基本的な概念・事柄を理解し、身体の恒常性を脅かす疾病について理解を深めていきます。なぜ異常が起きるのか、ある異常が起きると体や臓器にどのような変化が起きるのか病気の原因や病態生理および病理的変化などを理解し、カルテを適切に解読する力を習得します。
医療秘書概論
医療秘書の仕事は、主に医療スタッフのサポートする仕事です。医療機関の現場で必要とされる医療秘書の役割、医療技術者や患者等の対人関係の在り方について学びます。病院組織の理解をはかり、医療従事者をサポートする実務的能力向上やビジネスマナー・コミュニケーション能力・電話対応など具体的な行動について学んでいきます。
医療福祉施設基礎実習
これまで学んできた知識をベースに、地域の拠点をなす医療機関で実習を行い、実際の業務を通して医療現場で対応できる実践力を学びます。将来、活躍する場の仕事に対する理解を深めるとともに、現場の課題を見つけ、これからの学びに活かすことができます。とくに、病院の事務管理部門における体験を通じて、関連する専門職種の現場の声を聞き、その業務内容を理解するとともに、事務管理部門との連携の実際を知ることで、事務管理部門に求められる役割や態度について、実践的に学んでいきます。
国際疾病分類論
WHO(世界保健機関)により定められた「疾病、傷害および死因統計分類提要」に基づいた分類法の成り立ちや歴史、国際疾病分類(ICD)を用いて傷病名を一定のルールに従って、分類技法を学びます。カルテに記載された病名を分類することは、診療情報管理士に必須の知識です。世界で統一された疾病の分類は、個々の治療にとって必要となるだけでなく、それを分析、解析することで、地域医療や世界中の医療技術の進歩にも役立てられます。