言語聴覚学科カリキュラム
言語聴覚学科 メニュー
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履修科目
1年次
言語聴覚士が対象とする障害の種類やその症状に関する概略と、その活躍の場や仕事内容を学びます。言語聴覚障害を理解するためには医学や心理学、音響学、社会福祉など幅広い知識が必要です。豊かな人間性と豊富な学識を持った言語聴覚士に育つ基礎づくりが大切な学年と言えます。
2年次
言語聴覚士はことばと聞こえの障害を引き起こす種々な病気について深い知識が求められます。脳や耳、発声発語器官の構造と機能は特に重要です。神経科学や口腔外科学などの臨床医学を基礎として、いろいろな言語聴覚障害を正しく評価・診断して治療が実践できる基礎的な学習を行います。
3年次
2年次に引き続き失語症や子どもの発達障害、飲み込みの障害など専門的な言語聴覚障害について、その原因や症状、正しい診断と治療の方法をさらに深く学びます。このような知識を学外での臨床実習において、より確実なものにしていきます。
4年次
学外の医療施設での臨床実習を行い、対象児・者と直接ふれあって障害を評価・診断し、指導・訓練の実際を体験します。実務に向けた基本的な態度と技術が習得できます。興味を持ったテーマを深く追求する卒業研究と国家試験に向けての学習は4年間の総まとめになります。
科目紹介
聴覚障害I演習
聴覚障害の診断・評価を目的に、乳幼児から成人までの各種聴力検査を行います。演習は少人数で行われ、これまで学んだ聴覚の仕組みや耳の病気、聴覚障害の知識をもとに、すべての学生が実践的に体験します。こうした演習を通して聴力検査が単なる物理的な測定ではなく、患者様との協力で成り立つことを学びます。
成人言語障害学演習Ⅰ
脳卒中などの脳損傷によって、「言葉を話す」「文字を読む」「文字を書く」といった言語機能に障害が生じる場合があります。この演習では、成人の言語機能障害である失語症の評価や訓練方法について学びます。また失語症者だけでなく、その家族や社会など周辺環境への理解も深めます。
摂食・嚥下障害学演習
口から食べたり、飲んだりすることが難しくなる摂食嚥下障害について、その発生メカニズムを理解し、病気の状態を的確にとらえるための評価方法を学びます。また、その学びをもとに患者様にどのようなリハビリテーションを行い、必要な取り組みが何であるかを学生同士による演習形式により実践的に学びます。
高次脳機能障害学演習
脳が担っている記憶、注意、計算、思考、判断などの機能を認知機能または高次脳機能と総称します。臨床では、認知機能障害の診断・評価のニーズは大きく、認知機能障害全般を担当する言語聴覚士もその役割を求められます。この科目では、認知機能(高次脳機能)障害の診断と評価を学びます。
小児言語障害学I・II
この科目は、子どもの知的能力障害と自閉スペクトラム症を中心に言語発達障害の概要と治療方法について学び、障害の特徴や評価・訓練方法、家族への支援を重視した医療と教育について理解を深めます。子どもへの支援のあり方も含め「障害とは何か」について学びます。
小児発声発語障害学II
吃音(きつおん)は、慢性化すると話すことへの不安や恐れが生じるなど非常に繊細な問題です。この科目では、対象者の年齢・重症度に合わせた対応方法や環境調整(親指導)の方法について学びます。また、遊戯療法、発話技術、心理的療法の導入などについても学び、多面的な訓練・指導を行うための基礎知識を身につけます。
発達心理学
人は一生のうちに、心や身体、人間関係が大きく変化していきます。その変化には様々な能力の獲得だけでなく、喪失や衰退なども含みます。心理学では、そのような変化を総称して「発達」と呼びます。この科目では、人の「発達」に関する一般的な傾向について学び、「発達」のスピードや過程の個人差について考える機会とします。
成人言語障害学II
脳卒中などの脳損傷によって、「言葉を話す」「文字を読む」「文字を書く」といった言語機能に障害が生じる場合があります。この科目では、成人の言語機能の障害である失語症および、その評価法や訓練法について学びます。また失語症者だけでなく、その家族や社会など失語症者を取り巻く環境についても理解を深めます。
聴覚障害I
言語習得以前からの聴覚障害は、「聞こえない」または「聞こえにくい」という問題に止まらず、コミュニケーションや言語発達に大きな影響を与えます。本科目では、障害の早期発見における聴覚スクリーニング検査や年齢にあわせた乳幼児聴力検査法を学びます。また、言語発達やコミュニケーションメディアの特徴を理解し、豊かな言語発達を目指した言語指導・訓練プログラムの作成と環境調整の基本を学びます。