2010年11月3日、本年度の秋の叙勲の受章者が発表され、本学前学長の高橋榮明名誉教授が「瑞宝中綬章(ずいほうちゅうじゅしょう)」を受章いたしました。瑞宝中綬章は、国家または公共に対し功労のある方のうち、公務等に長年にわたり従事し、成績を挙げた方へ授与されます。
高橋名誉教授は、平成13年4月に本学の初代学長に就任以来、平成22年3月の退任にまで「優れたQOLサポーターの育成」を建学の理念に現在の新潟医療福祉大学の礎を築いてこられました。また、平成17年4月には本学大学院医療福祉学研究科長に就任し、保健・医療・福祉専門職の教育・研究に努めてこられました。その間、新潟大学医学部国際交流委員会委員及び日露医学医療交流財団評議員として、これまで欧米が中心であった国際交流をロシアやアジア諸国へと広げ、多くの留学生を積極的に受け入れてきました。
また、整形外科医としての経験から、患者・対象者等のQOL(クオリティ・オブ・ライフ:人生・生活を良く生きるための生き方の質)を支えるためには保健・医療・福祉専門職の連携が不可欠であることを強く提唱し、平成20年には日本保健医療福祉連携教育学会を設立、さらに、平成21年には高橋名誉教授が中心となって策定された「QOL向上を目指す専門職間連携教育用モジュール中心型カリキュラムの共同開発と実践」が、文部科学省 平成21年度「大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム」に採択されるなど、日本における多職種間連携教育の普及にも大きく貢献されました。