血液検査で診断する
ための皮膚がんの
新しい腫瘍マーカーに
関する研究
この研究について動画で詳しく知ろう!
研究をはじめたきっかけ
私は、臨床検査技師として病院勤務した後、医学部の研究室でがんの研究、再生医療の研究員として勤務してきました。その時偶然、メラニンを形成する細胞であるメラノサイトの幹細胞(将来メラノサイトになる細胞)が皮膚がんになる細胞に似ている性質を持つことを見つけました。本学で臨床検査技師を目指す学生も興味を持つと思い、この研究を継続しています。
研究内容
私の行っている研究は、血液中の血清という血球以外の液体を解析し、新しい腫瘍マーカーというものを見つけるための研究です。体内にがんができると、がん細胞は血清中にがん特有な物質を出します。これを腫瘍マーカーといいます。現在皮膚がんでは、がん細胞が小さい段階で見つけることのできる腫瘍マーカーは見つかっていません。そこで、最近の研究で解析技術が上がった血清中の細胞から分泌される細胞外小胞(エクソソーム)を解析して、新しい腫瘍マーカーを探しています。
この研究の先に
この研究で、新しい腫瘍マーカー(がんの発見の手がかりになる物質)が見つかると、それが将来病院で診断のために使われることになります。その結果、患者様のがんを早期に見つけることができ、早期の治療により救える患者様を増やすことができます。また早期発見によって、小さな手術を行うことでがんを完治できる可能性を高められるかもしれません。
高校生へメッセージ
この研究は、将来医療職を目指す高校生皆さんが興味を持てる内容です。最近の進歩している遺伝子解析の技術を分かりやすく紹介しますので、ぜひ気軽に模擬講義に参加してください。