2019年12月11日 10:48 更新
お知らせ
平林怜助手(理学療法学科、スポーツ医科学Lab、アスリートサポート研究センター、運動機能医科学研究所)が「第23回日本基礎理学療法学会学術大会大会長賞」を受賞いたしました。
平林先生は同時収縮中の脊髄相反性抑制(Ia相反抑制,D1抑制)の機能を明らかにしました。下腿の同時収縮強度の比率と関節トルクを指標として、低強度かつ主動作筋の収縮強度比率が高い同時収縮中は脊髄相反性抑制の機能が残存していることを発見しました。
脊髄相反性抑制の評価として、電気刺激を用いて拮抗筋のH反射振幅値で抑制量を検討しています。Ia相反抑制はIa抑制性介在ニューロン、D1抑制は一次求心性抑制性(PAD)介在ニューロンを電気刺激する間隔によって標的とする介在ニューロンの興奮性を計測しています。脊髄相反性抑制は過剰な同時収縮を軽減させ、円滑な関節運動、歩行、バランス機能に重要な働きがあることが知られています。しかし、これまでに同時収縮中は脊髄相反性抑制が機能していないことが言われてきましたが、本研究で同時収縮中の詳細な検討により、低強度かつ主動作筋の収縮強度比率が高い同時収縮中は、脊髄相反性抑制が機能している重要な知見となりました。これらの点が評価され、第23回基礎理学療法学会学術大会大会長賞に選出されました。
写真上から
・2019年11月30日に第24回日本基礎理学療法学会学術大会(新潟市)にて日本基礎理学療学会代表運営幹事より表彰を受けました。
・授賞式後の写真。右から3番目が平林先生、一番右が大西学科長(大会長)です。
原著論文情報
1.Hirabayashi R, Edama M, Kojima S, Nakamura M, Ito W, Nakamura E, Kikumoto T, Onishi H. Effects of Reciprocal Ia Inhibition on Contraction Intensity of Co-contraction. Front Hum Neurosci. 2019 Jan 11;12:527.
2.Hirabayashi R, Edama M, Kojima S, Ito W, Nakamura E, Kikumoto T, Onishi H. Spinal reciprocal inhibition in the co-contraction of the lower leg depends on muscle activity ratio. Exp Brain Res. 2019 Jun;237(6):1469-1478.
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