前田 史篤教授が「第30回日本神経眼科学会学術賞」を受賞

2018年12月17日 14:00 更新

アスリートサポートチーム

前田 史篤教授(視機能科学科)は、瞳孔 (黒目) の動きを分析して、視機能を他覚的に評価する研究を進めています。本研究では後頭葉に障害がある同名半盲の症例に対して色刺激を用いた対光反射を記録し、赤い色刺激 (長波長) を用いた場合,選択的に反応が悪くなることを見出しました。

対光反射の反応経路について、従来は視索から中脳に至る経路を通るので、後頭葉の障害があっても対光反射は悪くならないと教科書に記載されていました。本研究の成果は、瞳孔の反応が中脳に投射される経路に加え、後頭葉を通る別の経路が存在し処理されていることを意味する重要な知見です。これらの点が評価され、第30回日本神経眼科学会学術賞に選出されました。
前田 史篤 先生はドイツTübingen大学への留学経験があり、帰国後も日・独共同研究を進めています。瞳孔の機能解析が専門であり、SHAINプロジェクトを含め今後も視覚の科学的な研究に取り組んでいきます。

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2018年12月15日に第56回日本神経眼科学会総会 (神戸市) にて日本神経眼科学会理事長より表彰を受けました [写真右]。

原著論文情報

Maeda F, Kelbsch C, Straßer T, Skorkovská K, Peters T, Wilhelm B, Wilhelm H: Chromatic pupillography in hemianopia patients with homonymous visual field defects. Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 255: 1837-1842, 2017.

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