専門領域・研究分野について教えてください。
専門は運動生理学と陸上競技です。運動生理学は、運動によって身体にどのような変化が生じるのか?その仕組みについて理解する学問です。陸上競技は、全てのスポーツの土台となり「走・投・跳」の各種目を行います。頼れるのは自分の体一つ、極限まで肉体や技術を磨き上げ記録を競い合うスポーツです。
研究分野は簡単にいうと「脳科学」です。脳の働きについて脳波などの手法を用いて調べています。
最近は、アスリート脳に関する研究をしています。陸上競技部の短距離コーチを務めているため、研究をうまくコーチングに結びつける方法も模索しています。
当該学問に興味を持ったきっかけを教えてください。
高校までの勉強は本当に嫌いでした。生意気に「この勉強が何につながるの?」 思っていました。陸上競技をしていなければ、高校も辞めていたかもしれません。しかし、大学に入ると自分の好きな「スポーツ」や「運動」に関する講義が増えました。ですから、学問に興味を持ったきっかけは「スポーツ・運動」かもしれません。高校の頃からよく「陸上」で速くなるにはどうしたらいいか?」という事を考えていたので、大学で学ぶことは楽しい(役に立つ)ことが多く、「運動生理学」や「運動学」などには特に興味を持って取り組めました。研究(脳科学)を続けることとなった決定打は恩師である丸山先生から大学4年の時に「大学院に進学しないなら卒業させない!」と脅されたことです(笑)。大学院に進学してからは、目標を持ち真剣に研究に取り組みました。今考えると私の人生の分岐点でした。
担当授業の魅力について教えてください。
担当する授業に「フィットネス」という教養体育の授業があります。私の専門が「生理学」や「運動生理学」であるという特徴を生かし、「フィットネス」では、「運動するとこんなに身体に良いのか!」ということを実感してもらえるように工夫を凝らしています。フィットネスでは、様々な運動にチャレンジしてもらいます。「ジョギング・サイクリング」「ボクササイズ」「バランスボール」「ラダートレーニング」などです。授業の特徴は、最初の10分程度、講義を行い実技に入り、復習のための授業ノートまであることです。「めんどくさい~!」と思いますよね??ところが、多くの学生は一生懸命話を聞いてくれますし、ノートもびっしり書いてきてくれます。話す内容はそれぞれの種目が「身体や心にどう作用するのか?」です。また、心拍計などの道具も使いますし、運動の効果を実感してもらうために体力テストや体組成測定なども授業内で実施します。多くの学生が積極的に取り組み、その効果について嬉しそうに話をしてくれたり、ノートに書いたりしてくれます。他学科の学生とも楽しみを共有できる授業で私自身もとても楽しみにしています。
教育・授業において大切していることや考え方を教えてください。
教育において大切にしていることは「学生の気持ちを忘れないこと」です。何かを教える時は常に「自分が学生の頃はどういう風だったか?どういう風に考えていたか?」などを振り返ります。もちろん、学生の生の声も良く 聞きます。その声をもとに私の当時の行動や思考と比較したりもします。また、コーチングをしていると「人間的な成長の重要性」を強く感じます。ですから、 普段学生を指導するときもどういう言葉がけによって学生が成長し、モチベーションがあがるのか?ということも考えます。じいさんになっても若い気持ちを持ち続けていたいと思います。
先生から見た新潟医療福祉大学、在籍する学生について教えてください。
新潟医療福祉大学の印象は「勢いのある大学」です。学生の印象は「明るくて頑張れる学生」が多いと思います。頑張れる学生の例として、私は運動機能医科学研究所に所属して研究を行っていますが、そこに在籍する大学院生はモチベーションも高くいつも感心しています。私が修士の学生の頃は修士論文しか書いていませんが、研究所の学生は国内誌あるいは国際誌に論文を掲載して出て行く場合が多いです。これは簡単な事ではなく、学生の真摯に研究を進める姿勢には研究者として刺激を受けています。健康スポーツ学科に限っていえば、陸上競技部の学生と接する機会が多く、素晴らしい競技力を持った学生も多いと思います。全学生に共通することは、人として最も重要である「挨拶」をどこで会ってもしてくれることですね。
最後にメッセージをお願いします!
最後まで読んでいただきありがとうございました。タイトルの楽しく生きるですが、人生80年時代、悩むことも多いと思いますが、悩みがずっと続くことはありません。自分が楽しく生きていると周りにも人が集まり、人生がさらに輝くと思います。ぜひ毎日をポジティブに!さんまさんではありませんが、「生きているだけで丸儲け」の精神で未来あるみなさんには楽しんで生きてほしいです。