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2013年5月13日

思いやりと寄り添うこと

坪川麻樹子Makiko Tsubokawa

看護学科 助教

担当科目
小児看護学実習
専門領域
小児看護学

■出身地:石川県野々市市
■趣味:中学時代の吹奏楽部で始めたフルートが今でも続いていて、レッスンを受けたり仲間とアンサンブルをしたりして楽しんでいます。
また、青木先生からのご紹介の通り、パンダが大好きで、パンダグッズ集めも趣味の一つです。
■経歴:両津市(現佐渡市)内の小学校で養護助教諭として勤務し、その後国立小児病院(現国立成育医療研究センター)、国立病院機構西新潟中央病院で看護師として勤務、現職に至ります。
■子どもの頃の夢:音楽の仕事
■休日の過ごし方:クラシックの演奏会を聴きに行く。どこかで演奏する。

坪川先生の専門領域・研究分野について教えてください。

小児看護学は子どもとその家族を対象としています。私は子どもも家族もよりよく入院生活を送ることができるように支援することが大切だと思っています。入院している子どもの権利と家族を含めた看護に関して、研究を進めています。

坪川先生が学問に興味を持ったきっかけを教えてください。

私が小児看護学に興味を持ったのは、実は勤務し始めてからでした。それまでは子どもはどちらかというと、苦手意識がありました。

養護助教諭として学校保健に携わる中で、子どもや家族と密に関わることができ、地域などを通し、たくさんのことを経験させていただきました。小学校はへき地にあり、一番近くの病院まで車で片道40分かかる場所にありました。幸い、大きなけがや病気をする子どもはいませんでしたが、地域でけがをされた方が保健室に来ることもありました。それには驚きましたが、自分自身の看護の知識・技術が足りないことを自覚しました。そこで、子ども専門の病院で看護の知識を深め、再度養護教諭を目指そうと決意しました。

小児病院では、多くの病気と闘うお子さんやご家族に出会いました。看護には、病気の知識、薬剤の知識、体の知識、看護技術、など、たくさんの知識や技術が必要です。それに加え、小児看護は子どもの成長発達、家族への看護、などが加わります。それらを勉強するうちに、小児看護の面白さに気付きました。

そして、看護師2年目で臨地実習での学生指導を任されました。先輩のやり方を見よう見まねで行っていましたが、「教える」ことのむずかしさを痛感しました。「自分自身、試行錯誤しながらの実習指導でしたが、「指導してくださってありがとうございました。とても楽しい実習でした」と学生さんに言われたことを今でも覚えています。このころから「小児看護学」を伝えていきたいと思うようになりました。

看護学科の目指す資格の活躍の場や、将来性について教えてください。

看護学科では、看護師・保健師の国家試験受験資格を得られるカリキュラムになっています。また助産師コース、養護教諭コースが設けられています。4期生まで卒業しましたが、卒業生の多くは看護師として県内外で活躍しています。また、保健師・助産師・養護教諭としても活躍している卒業生もいます。

看護職の活躍する場所は、病院はもちろん、行政機関や一般企業、訪問看護ステーション、助産院、老人福祉施設、学校、教育研究機関など様々です。看護師として経験を重ねていくと、さらに専門的な知識を身につけて認定看護師、専門看護師になるという道があります。

坪川先生が、教育・授業において大切していることや考え方を教えてください!

看護職にとって大切なことは「思いやり」と「寄り添う」ことだと考えています。これら2つのことは、看護のあらゆる場面で大切であると考えています。
入院している患者さんたちは、私たちが思っている以上に悩みを抱えていたり、痛みを感じていたり、不安を抱いていたりします。看護師は、援助を行う際、患者さんの苦痛はないだろうか?患者さんは楽になっているだろうか?と常に患者さんと向き合っています。

今現在、私は小児看護学演習と小児看護学実習を主に担当しています。子どもへの看護は、子どもやその家族を思いやり、寄り添う、ということがとても大切です。それに加え、幅広い発達段階も考慮しなければなりません。
たとえば、同じ採血の説明をするにしても、2歳のお子さんと10歳のお子さんには説明の仕方が変わります。「小さいから」「まだ言葉がわからないから」と言って何をするにしても説明を省くことはあってはならないことです。子どもはいろいろな状況を感じ取っています。その子なりに理解しようとします。その子どもや家族に寄り添い、「どう説明したら,どう声をかけたらがんばれるか」を考え実践していくことは小児看護学の醍醐味の一つだと思います。そのことを特に実習では学生に伝えるようにしています。

また、私は障がいを持つ子どもたちとたくさん接してきました。障がいを持つお子さんたちの症状はさまざまで、ご家族もとても苦労されながらお子さんと向き合っています。家族の悩みや不安もたくさんあります。そのような方たちに寄り添い、看護を実践できる看護師になってほしいと思っています。

最後にメッセージをお願いします!

私は吹奏楽部の顧問をしております。吹奏楽部は入学式・卒業式の記念演奏や、ボランティアでの演奏を中心に活動しています。私は吹奏楽経験者であるだけで、指導は全くしたことはないので、学生たちが主体的に部活動を運営できるようにサポートしています。学生たちが生き生きと音楽に触れ、一丸となってひとつのものを作り上げていくことは、学生のとても良い経験になっています。
昨年は榎本正一先生を指揮者にお招きして、初めての演奏会を北区文化会館で開催することができました。また今年も11月17日に北区文化会館で開催する予定です。多くの皆さんに聴きに来ていただきたいと思っています。
また、吹奏楽経験者はもちろん、経験がなくても音楽に興味がある学生にぜひ入部していただきたいと思います。部活動では学科での勉強では経験できない楽しさがありますよ!

次のセンセイを紹介してください!

出張講義ツナガリの義肢装具自立支援学科 藤枝 温子先生です!
上越の高校への出張講義に行ったことがきっかけです。
上越までのドライブをともにする間、たくさんの話をし、意気投合し、それ以来、仲良くさせてただいています。

坪川先生が在籍する看護学科の詳細は以下バナーよりご覧ください。


授業では、新生児のモデルを使用して抱っこの演習を行います。

中学時代から続けているフルート。
先日行われた「ラフォルジュルネ」の交流ステージで,フルート4重奏を披露しました。

顧問をしている吹奏楽部の第1回定期演奏会。