「理工系×医療」の仕事・資格 | 医療の現場から探す! | 新潟医療福祉大学

「理工系×医療」の学びとは?

超高齢社会の到来、医師・看護師不足、医療の高度化、健康ニーズの増大など、様々な課題を抱える現代の医療現場において、質の高いサービスを実現するためには、医師だけで十分なケアを行うことが困難になってきています。そこで、日本の医療現場においては、看護・医療・リハビリ・栄養・スポーツ・福祉などのさまざまな専門分野の医療従事者がチームで連携し、効果的な支援・ケアを対象者に提供する「チーム医療」が必要とされています。チーム医療が必要不可欠な日本において、チーム医療を担う医療系の専門職は、これからますます活躍が期待される職種です。
医療系の専門職の中には、自然科学の謎を追求する理学の知識や、あらゆる知識を使って新しいモノづくりを行う工学の知識が役立つ職種もあります。自分の好きな理工系の学びの先にある医療の専門職を探してみましょう。

理学系
身体の機能に興味がある!

医学の分野、特に人間の心身機能や生理に興味がある人には、理学療法士がおすすめ。
理学療法士とは、病気、ケガ、過度な運動などにより、歩く、立つ、座るなどの基本的な動作に障害を持った人に対して、歩行訓練などの「運動療法」、電気治療や温熱治療などによる「物理療法」などを用いて、その機能を最大限に回復できるようにサポートを行うスペシャリストです。
大学では、運動学、生理学、解剖学などを学びます。

理学系
体の細胞や器官に興味がある!

生物や化学などの分野に興味がある人には、臨床検査技師がおすすめ。
臨床検査技師とは、患者さんから採取した血液や尿を検査する「検体検査」や、身体に検査装置を装着して心電図や脳波などを検査する「生理学的検査」など、さまざまな検査業務を行うスペシャリストです。これらの検査結果は、病気の予防や発見、治療方針の決定、治療効果の測定など、治療に直接関わる重要なデータとなるため、「チーム医療」の一員としてその活躍がますます求められています。また近年では、最新の検査機器を用いた遺伝子検査や移植治療の検査も行うなど、高度な検査技術に加え、検査機器に関する知識を有した人材が求められています。
大学では、微生物学、血液学、生理学、病理学などを学びます。

工学系
ものづくりに興味がある!

「何か作りたい」「ものづくりをしたい」という人には、義肢装具士がおすすめ。
義肢装具士とは、事故や病気により手足を失った人に対して、その形態や機能を復元するために使用する「義肢(義手・義足)」や、身体の機能の障害を軽減するために使用するコルセットなどの「装具」を製作し、患者さんの身体に適合させるスペシャリストです。「医学」の知識と「工学」の知識を併せ持ち、患者さん一人ひとりにあった「ものづくり」で人々が自立した生活を送れるよう、サポートします。
大学では、工学、医学、福祉学などを学びます。

工学系
機械の操作や電気に興味がある!

とにかく機械が好き!という人には、臨床工学技士がおすすめ。
臨床工学技士とは、科学技術の発展にともない、ハイテク化が進む医療機器・装置の操作・点検・管理を行うスペシャリストです。心臓手術などで使用する"人工心肺装置"、透析治療などで使用する"血液浄化装置"などの「生命維持管理装置」を操作し、医師とともに治療や患者管理に直接関わります。他にも、人工呼吸器やペースメーカーなど、さまざまな医療機器・装置を安全に効果的に活用するための保守・管理業務を行います。日々、高度化する医療現場で、「医学」と「工学」の知識・技術を併せ持つ医療スタッフとして、そのニーズはますます高まっています。
大学では、解剖学、生理学、生化学などの医学に関する専門知識や、機械、システム制御、電気などの工学に関する専門知識などを学びます。

工学系
電気やコンピューターに興味がある!

電気や磁気、コンピューター技術に興味がある人には、診療放射線技師がおすすめ。
診療放射線技師とは、医師または歯科医師の指示のもと、人体への放射線照射を行うことのできるスペシャリストです。主に病院で、X線撮影やCT検査、放射線治療などの場面において、放射線を出す医療機器を扱うほか、MRI検査、超音波検査など放射線を使わない検査や画像診断における読影の補助も行います。また、診療放射線技師が提供する検査画像は、病気の診断や治療方針を決定するための重要な情報となるため、チーム医療の一員として重要な役割を担っています。
大学では、放射線に関する専門知識をはじめ、生理学、解剖学などの医学知識、電気電子工学や情報処理工学などの理工学知識などを学びます。

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