2024.02.09
多々良俊哉助教 (視機能科学科) と伊藤篤司准教授 (健康スポーツ学科・新潟アルビレックスBBラビッツヘッドコーチ) らの研究論文が、国際誌『Applied Sciences』に採択されました!
左:多々良先生、右:伊藤先生
【研究概要】
視線解析技術を応用した測定機器を使用し、新潟アルビレックスBBラビッツに所属する女子プロバスケットボール選手の眼球運動を測定しました。その結果、極めて速い速度 (100 deg/s) で往復移動する視標に対して、非選手は追視が間に合わないことが多いその一方で、バスケットボール選手は視標に近い位置に視線移動出来ていることが明らかとなりました。またバスケットボール選手はsaccadeという速い眼球運動の発生が、特定のタイミングに集中していました。これらのことからバスケットボール選手は非選手よりもsaccadeを規則的に行うことが可能で、その結果、高速に移動する視標に対する視線移動が正確である可能性が示唆されました。
【研究者からのコメント】
スポーツ選手にとって視機能が重要であることは間違いないですが、スポーツと視覚の関係については曖昧な評価がなされていることが多いのが現状です。今後さらに知見を増やしていき、スポーツ選手のパフォーマンス向上のために視機能面から科学的アプローチ出来るように努めたいです。
【本研究のポイント】
①株式会社ナックイメージテクノロジーが開発したプロトタイプ"EyeScore"をスポーツ領域でより有用な機材に発展させるために共同で開発をしています。
②バスケットボール選手の方が非選手より、視線移動が正確であることを明らかにしました。
【論文情報】
Tatara S, Toda H, Maeda F, Ito A, Handa T: Comparison of the Saccadic Eye Movement Ability of Female Professional Basketball Players and Non-Athletes. Appl. Sci. 2024, 14, 1108.
■関連研究 (測定機器"EyeScore"について)
Tatara S, Toda H, Maeda F, Handa T: Development of a New Eye Movement Measurement Device Using Eye-Tracking Analysis Technology. Appl. Sci. 2023, 13, 5968.
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