2023.02.16
臨床技術学科4年生の黒川夏綺さんが行った研究が,第2回関東甲信越臨床工学会でBest Presentation Award優秀演題賞に採択されました!!
血液透析治療の導入時や緊急時に必要不可欠なバスキュラーアクセスの一つとして,透析用カテーテル(以下カテーテル)があり,迅速に治療を開始できる点で非常に有効なデバイスです.しかしながら,たびたび治療の継続ができなくなる機能不全を引き起こすことがあります.特にカテーテルが安定して血液を送り出せなくなる機能不全は,カテーテル周囲や内部に発生する血栓や,脱血孔が血管壁を吸引することが原因で起こると報告されています.これらは,患者の生命予後に影響することから重大な問題ですが,改善方法が確立していないのが現状です.これまでは,カテーテルの先端がシンプルなサイドホールタイプやエンドホールタイプのカテーテルが主流であったのに対し,現在では機能不全を改善するために工夫された様々な先端形状のカテーテルが開発されています.しかしながら,血液透析中の機能不全を十分に改善するに至っていないのが現状です.
黒川さんが所属している研究グループでは,一部の人工心肺装置に取り入れられている制御システムを効果的に透析装置に応用する制御システムの開発を目的として研究しています.
血液浄化用カテーテルの機能不全を改善するシステムについて発表しました。初めての学会で,初めての発表は緊張しましたがとても良い経験ができました。
関東甲信越臨床工学会の参加者は500名以上の臨床現場の臨床工学技士を中心に参加しており、血液浄化療法、人工呼吸療法、体外循環など多岐にわたる分野の発表がある学会でした。
今回、とても良い経験になったこととして、発表後の質疑応答でスムーズに答えることができないこともありましたが、質問に対して自分で考えて答えることができたことは嬉しかったです。また、学生・新人のセッションにおいて、「優秀演題賞」を受賞することができました。この経験を活かして、今後も社会貢献をしていきたいと思います。
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