安中裕紀さん(博士後期課程2年、国立病院機構西新潟中央病院勤務)と能村友紀教授(作業療法学科)の論文が国際誌「Disability and Rehabilitation」に採択されました!
〔研究の概要〕
在宅酸素療法を必要とする患者は、酸素濃縮装置や携帯用酸素ボンベを使用して自宅で酸素を吸いながら日常生活を送ります。しかし、在宅酸素療法を必要とする患者の日常生活動作の自立度は経年的にどのような経過をたどるのか、日常生活動作の自立度に影響する要因は何かについては十分に明らかではありません。
私達は、在宅酸素療法を必要とする患者の日常生活動作の自立度に影響する要因を明らかにするために、1年間の前向き観察研究を用いて調査を行いました。本研究は臨床的有意性を確認するために、臨床的に意義のある最小変化量(Minimal clinically important differences: MCID)という指標を用いて検討しました。
本研究の結果から、1年後の日常生活動作低下には認知機能低下の進行が影響することが明らかになりました。この結果から、在宅酸素療法を必要とする患者の認知機能低下の進行に対応する必要があるといえます。
[研究者(安中さん)のコメント]
認知機能低下の進行が在宅酸素療法を必要とする患者さんの自立した生活を妨げる要因であることがわかりました。本研究が在宅酸素療法を必要とする患者さんへのリハビリテーションに役立てられることを期待しています。
[原著論文情報]
Annaka H, Nomura T, Moriyama H: Association between cognitive decline and activities of daily living decline in patients undergoing long-term oxygen therapy: A prospective observational pilot study. Disability and Rehabilitation. 2022 (In press)
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