神居寧さん(理学療法学科17期生,修士課程2年,神経生理Lab)らの研究論文が,国際誌『Frontiers in Human Neuroscience』に掲載されました!
〔研究の概要〕
脳卒中後の後遺症として、筋出力の調整や関節位置覚に障害が生じる事が知られており、これらの機能には、後頭頂葉と呼ばれる脳領域が関与する事が明らかになっています。そこで本研究では、後頭頂葉に対して、脳活動を変調させるとされる経頭蓋直流電流刺激(tDCS)を与えた際の下肢の運動機能および関節位置覚を検証しました。その結果、後頭頂葉へのtDCS後に下肢の運動機能および関節位置覚が向上することが認められました。本研究成果は、「Frontiers in Human Neuroscience」に掲載予定です。
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https://www.nuhw-pt.jp/2022/08/20220805.html
〔研究者(神居さん)からのコメント〕
本研究は、後頭頂葉に対するtDCSが運動機能および関節位置覚を向上させる可能性を示唆しました。運動機能はもちろん、感覚機能の低下は患者様の歩行機能等の日常的な生活動作に大きく影響を及ぼすとされています。今後は、神経生理学的な測定も行い、変化のメカニズムに関しての検証を進めていきます。そして、運動機能や感覚機能が低下した患者様へのリハビリテーションへ応用できる手法としての確立を目指します。
〔原著論文情報〕
Kamii Y, Kojima S, Onishi H. Transcranial Direct Current Stimulation over the Posterior Parietal Cortex Improves Visuomotor Performance and Proprioception in the Lower Extremities. Frontiers in Human Neuroscience. In press.
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