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【義肢装具自立支援学科】月城准教授 北京パラリンピックでのリペアサービス参加報告

2008.10.16
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10月10日(金)本学キャンパスにて、義肢装具自立支援学科月城准教授による「北京パラリンピック リペアサービス」参加報告が行われました。

リペアサービスとは、義肢装具の世界的パーツメーカーであるオットーボック社(本社:ドイツ)が20年前の1988年ソウルパラリンピックからはじめたもので、パラリンピックの各種競技で使用される義肢装具・車いすなどの福祉用具の調整および修理を行う無償のサービスです。ソウルパラリンピック当時、同社が4名で始めた本サービスは、会を重ねるごとに規模を拡充させ、現在では夏季・冬季パラリンピックの公式パートナーとしてリペアサービス部門を一手に担い、競技に臨む多くのアスリートにとって必要不可欠な存在となっています。

今回の北京パラリンピックでは、世界各国から86名の技術者と地元中国から50名の技術者が参加し、大開終了までの18日間で、述べ5000時間に及び修理を行いました。

本学義肢装具自立支援学科の月城准教授も、日本のオットーボック・ジャパン株式会社からの呼びかけに応え、計5名の日本人技術者のひとりとして北京パラリンピックでのリペアサービスに参加しました。

月城准教授をはじめとした136名の技術者たちは、選手村内に設営された修理工場および競技場各所に設置された13のサテライトワークショップに配置し、早番(8:00~16:00)、遅番(15:00~23:00)に分かれて、世界各国のアスリートからの様々な依頼に対応します。

修理工場内には、作業台や溶接コーナー、樹脂注型コーナー、機械室などが設置され、競技で使用されるほとんどの種類の義肢装具の採型から仕上げまでを可能としており、その修理内容も義肢の部品交換や接合部分の修理、装具の膝継ぎ手および足継ぎ手の修理・交換、車いすのタイヤ交換や軸周りの修理など、多岐にわたります。

限られた時間で行われる作業には、技術力はもちろん、選手やスタッフとのコミュニケーション力、また損傷の状態によっては修理するよりも新たに採型し作成・適合を行ったほうが早いこともあるため、迅速かつ的確な判断力が必要となります。

また、大会期間中盤以降は、新品のパーツが底をつき、交換後不要となったパーツの中から使用できるもの探して対応することもあったそうです。

大会期間中に行われた修理は、義肢・装具・車いす・その他、あわせて2158件にも上り、パラリンピックを代表とした障害者スポーツにおいて、こうした無償でのリペアサービスの重要性、そしてアスリートが技術者へ寄せる高い信頼が現れる結果となりました。

以下は月城准教授からのコメントです。

「とても有意義な体験でした。本学の義肢装具自立支援学科で学ぶ学生にも近い将来、このような国際的な活動にぜひ参加してほしいと思います。色んなことに積極的にチャレンジする若者が増えていますから。そして我々教育者は、広くオープンな気持ちで物事に取り組み、何事にも前向きに努力する立派な若者をしっかりとサポートしていかなければいけないと強く感じました。」

【写真上から】
1.北京パラリンピック開会式
2.選手村内に設置された修理工場
3.義足を修理中の月城准教授
4.競技用車いすを調整する月城准教授
5.世界各国からあつまる技術者たち

義肢装具自立支援学科の詳細はこちら
http://www.nuhw.ac.jp/dept/medical/jiritsu/

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