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【健康栄養学科・医療情報管理学科】ロシアとの共同研究が国際誌に掲載されました!

2021.04.30 研究情報

 

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稲葉洋美教授(健康栄養学科)、石上和男教授(医療情報管理学科)らとロシアとの共同研究が国際誌に掲載されました。

【研究概要】
新潟市(日本)とハバロフスク市(ロシア連邦)は、1965年に姉妹都市協定を締結し、長い間交流を続けてきました。
両都市の高齢者の比較研究は既に報告されていますが、思春期の若者を対象とした研究ではありませんでした。
思春期女子の体重に対する歪んだ認識と、不必要なダイエット行動は、日本とロシアの両国で問題視されていました。
そこで、本研究では両国の思春期の女子生徒の体重認識の歪みと食事行動を明らかにし、両国の食生活を調査することとしました。
解析対象は新潟市(n=195)とハバロフスク(n=286)とし、質問紙は、4年毎に世界50の国と地域で実施されているHealth Behavior in School-aged Children (HBSC)の抜粋としました。
太りすぎ(体重の歪み)として自分自身を認知した日本の思春期の女子の割合は60.5%で、ロシアの30.1%よりも有意に高値でした(p <0.001)。
さらに、日本の減量行動率は34.9%(n = 68)であり、ロシアの27.3%(n = 78)よりも有意に高値でした(p <0.001)。
日本の思春期の女子は、体重の認知に関してより深刻な問題を抱えており、朝食と野菜の摂取習慣に関する問題はロシアよりも少ない事が明らかになりました。
幼少期からの正しい体型の認識と食生活の確立は現在の健康に限らず将来の健康的な生活に対しても重要であり、私たちは思春期の女子に第二次性徴によって体が大きく変化することを注意深く教育する必要があります。

【執筆者からのコメント】
本論文は14期生と16期生が始めたUROPのテーマが発展し、ロシア極東医科大学との共同研究に繋がった内容をまとめたものになります。思春期の男女を対象とした極東医科大学との共同研究は始まったばかりで本報告はpilot studyに当たります。引き続き15歳の男女を対象とした健康行動を国際的に用いられているHealth Behavior in School-aged Children (HBSC) を用いて調査していく予定です。大学2年生、3年生の時から一緒に研究を進め卒業していった卒業生の益々の活躍を願っています。

【執筆者】
Hiromi Inaba¹²*, Marina F. Rziankina³, Svetlana A. Kostromina³, Genki Sakauchi⁴ , Reina Ito² , Misaki Kaiwa¹⁵, Saya Natsui⁵ , Narumi Ishii⁵ , Toshiko Saito² ,Kousuke Takano⁶ , Konstantin V. Zhmerenetsky³ , Kazuo Ishigami⁶
(稲葉洋美¹² *、マリーナ・F・ルザンキナ³、スベトラーナ・A・コストロミーナ³、坂内元気⁴、伊藤澪奈²、海和美咲¹,⁵、夏井紗野⁵、石井なるみ⁵、斎藤トシ子²、髙野晃輔⁶、コンスタンチン・V・ジェレネンスキー³、石上和男⁶)

【所属】
1 Department of Health and Nutrition, Center for Nutrition Sciences, Niigata University of Health and Welfare
2 Department of Health and Nutrition, Niigata University of Health and Welfare
3 Department of Outpatient Pediatrics with Pediatric Infectious Disease Course
4 Kaetsu Hospita
5 Graduate School of Health and Welfare, Niigata University of Health and Welfare
6 Department of Health Information, Niigata University of Health and Welfare

1. 新潟医療福祉大学 栄養科学研究センター
2. 新潟医療福祉大学 健康栄養学科
3. 極東医科大学 臨床小児科学科
4. 下越病院
5. 新潟医療福祉大学 医療福祉学研究科
6. 新潟医療福祉大学 医療情報管理学科

【掲載雑誌】
Health, Vol.13 No.4 of April issue, 2021.

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