【研究概要】
これまで野球選手の触覚領域におけるGo/Nogo反応時間の向上は、脳内の感覚情報処理の向上あるいは抑制反応(Nogo電位)の増大のどちらに依存して起こるのかは明らかにされていませんでした。
本研究では触覚刺激と聴覚刺激の2つを用いて、Go/Nogo反応時間の向上が野球選手において触覚特異的かつ感覚情報処理への依存度が高いことを明らかにしました。
本研究成果は、国際誌「Scientific Reports」に掲載予定です。
【研究者からのコメント】
本研究から大脳皮質の触覚領域では聴覚領域よりも可塑的な変化が起こりやすい可能性が示唆されました。触覚情報処理を反映する脳活動が長期のトレーニングにより変化していた知見が得られたことにより、感覚機能の低下を予防・改善するためのトレーニングや治療に関してのベースとなる知見を得ることができました。
【本研究成果のポイント】
①触覚刺激により誘発される感覚情報処理反応とNogo電位は野球群で陸上群に比べ有意に速い。(図1:体性感覚領域の(A)感覚情報処理に関わる脳活動と(B)行動抑制に関わる脳活動)
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http://www.nuhw.ac.jp/topics/news/2101141.pdf (16.0KB)
②聴覚刺激により誘発される感覚情報処理反応とNogo電位は2群間で差がない。(図2:聴覚領域の(A)感覚情報処理に関わる脳活動と(B)行動抑制に関わる脳活動)
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http://www.nuhw.ac.jp/topics/news/2101142.pdf (12.0KB)
③Go/Nogo反応時間の短縮は感覚情報処理の短縮に依存している。(図3:体性感覚領域(A)と聴覚領域(B)の各脳活動の潜時とGo/Nogo反応時間の関係)
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http://www.nuhw.ac.jp/topics/news/2101143.pdf (40.0KB)
【原著論文情報】
Koya Yamashiro Yudai Yamazaki, Kanako Siiya, Koyuki Ikarashi, Yasuhiro Baba, Naofumi Otsuru, Hideaki Onishi, Daisuke Sato
Modality-specific improvements in sensory processing among baseball players(in press)
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