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【理学療法学科】Pham Van Manhさんと宮口翔太助教の研究論文が国際誌に受理されました!

2021.01.12 研究情報

 

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Pham Van Manhさん(医療福祉学専攻、医療福祉学研究科、博士後期課程3年)と宮口翔太助教(理学療法学科、運動機能医科学研究所)の研究論文が、国際誌『Frontiers in Human Neuroscience』に受理されました。

【研究内容の概要】
大脳皮質の興奮性が低下している期間に、興奮性をもとに戻そうとする機構が働くことによって、外部からの刺激による興奮性増大が生じやすい状態になっている。このような現象を“Homeostatic plasticity”という。近年、この現象を利用して運動学習を促進させるための介入方法が検討されているが、未だ最適な介入方法は不明である。
本研究では、運動学習課題前に一次運動野(primary motor cortex; M1)の興奮性を持続的かつ安定して低下させる効果を持つ反復的な他動運動を介入することによって、その後の運動学習がより促進されるかどうかを検討した。さらに運動学習のバラツキに関与するとされている脳由来神経栄養因子(Brain-Derived Neurotrophic Factor: BDNF)との関連性についても検討した。
本研究には、40名の健康な被験者が参加した。各被験者は、右示指内外転の他動運動を5Hzの頻度で10分間介入した後に運動学習課題を遂行する条件(他動運動条件)と、他動運動を介入せずに運動学習課題を遂行する条件(Control条件)に20名ずつ振り分けられた。運動学習課題には右示指の視覚追従課題を用いた。
その結果、他動運動条件では、他動運動介入後に皮質脊髄路の興奮性が一過性に低下したものの、運動練習後にはControl条件と同程度まで増大した。また、他動運動介入直後の運動学習能力は低下するものの、最終的には Control条件と同程度まで運動成績が向上した。さらに、Val/Val型では、他動運動条件による皮質脊髄路興奮性の変化が大きい人ほど運動学習が高まる関係性が認められた。
本研究により、運動学習課題遂行 前の他動運動介入は、M1の興奮性変化や運動学習能力に影響を与えないものの、Val/Val遺伝子多型においては、他動運動介入と運動練習によるM1の興奮性変化が大きい人ほど、運動学習能力が向上することが明らかになった。また、これにはM1で生じるHomeostatic plasticity様の可塑的な変化が関与している可能性が示唆された。

>>詳しい研究内容と研究者からのコメントはこちら
https://www.nuhw-pt.jp/2021/01/-20210109.html

【原著論文情報】
Manh Van Pham, Shota Miyaguchi, Hiraku Watanabe, Kei Saito, Naofumi Otsuru, Hideaki Onishi. Effect of repetitive passive movement before motor skill training on corticospinal excitability and motor learning depend on BDNF polymorphisms. Frontiers in Human Neuroscience (2021).

>>理学療法学科の詳細はこちら
http://www.nuhw.ac.jp/faculty/medical/pt/

>>理学療法学科オリジナルサイトはこちら
http://www.nuhw-pt.jp/

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