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【健康栄養学科】慢性腎臓病は中学生親子の認知度が低い!?認知度普及のため中学生への教育が重要であることが判明

2024.11.19 研究情報

健康栄養学科の中村純子先生が論文を発表いたしましたので、下記内容掲載いたします。

研究概要
わが国において成人の5人に1人が慢性腎臓病(CKD)と言われています。しかしながらCKDは認知度が低く、早期発見や新規透析患者発生率低下の障害となっています。特に課題となっている若年層の認知度を向上するために、今後のCKD普及啓発の切り口として中学生への教育の可能性について検討しました。

◆研究のポイント
・親子ともに腎臓の働き、CKDについての知識が乏しい
(CKDをよく知っている中学生は2.4%、保護者は16.5%、病名のみ知っている中学生は18.9%、保護者は45.3%)
・親子のCKD認知度は関連がある
・保護者世代においてCKDの理解度と健診受診行動に関連はないが、尿蛋白・eGFRの確認状況に関連がある

中学生への教育は、若年層のCKD認知度向上および疾患の理解を深め、健診結果を理解することにつながることが期待できます。今後の普及啓発の新たな切り口として、中学生への教育が重要であると考えられます。

◆研究の方法と結果
方法:本研究では、中学生の親子851組を対象に質問紙を用いて、腎臓の機能とCKDに関する認知度の調査を行いました。質問紙の回収率49.1%、有効回答率79.7%であり、333組を解析しました。
結果:中学生親子のCKD認知度は低く、親子間で知識に関連がありました。
学校を基盤に中学生への教育を行うことは、中学生だけでなく保護者のCKDに関する理解を深めることが示唆されました。

◆研究助成
本研究は厚生労働科学研究費補助金(腎疾患研究)「腎臓病対策検討委員会報告に基づく慢性腎臓病(CKD)対策の推進に関する研究」(研究番号 22FD1001)による助成を受けて行われました。

◆原論文情報
論文名:Adolescents and parents’ knowledge of chronic kidney disease: The potential of school-based education
著者:中村純子1.2、忰田亮平2、竹内瑞希1、北林紘3、成田一衛4
1)新潟医療福祉大学健康科学部健康栄養学科 2)新潟大学大学院医歯学総合研究科 腎・膠原病内科
3)新光会村上記念病院栄養科 4)新潟県健康づくり・スポーツ医科学センター
掲載誌:Clinical and Experimental Nephrology
DOI:10.1007/s10157-024-02574-8

◆研究に関する問い合わせ先
新潟医療福祉大学 健康科学部 健康栄養学科 中村純子
Tel: 025-257-4418 E-mail: junko-nakamura@nuhw.ac.jp

新潟大学大学院医歯学総合研究科 腎・膠原病内科 忰田亮平
Tel: 025-227-2200 E-mail: ryoheik@med.niigata-u.ac.jp

◆健康栄養学科のホームページはこちら
新潟医療福祉大学 健康科学部 健康栄養学科
https://www.nuhw.ac.jp/faculty/hn/