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【診療放射線学科】甲斐助教の研究論文が国際誌「Diagnostics」に掲載!

2024.06.04 研究情報

現在、マンモグラフィ画像の読影では左右の画像を比較することで、腫瘤などの左右非対称な所見がないかを判定しています。
この比較読影は乳がんの早期発見に重要な役割を担っていますが、マンモグラフィ画像の比較読影を支援するシステムは開発されておらず、医師の主観的な判定となっているのが実情です。そこで甲斐らの共同研究グループは、左右のマンモグラフィ画像を差分処理することで、左右非対称な所見を強調するシステムの開発を目的としたAI開発を行いました。
本研究は、2024年5月29日に「Diagnostics」で公開されました。

【研究者のコメント】

左右のマンモグラフィ画像を単純に差分するだけでは、乳腺の広がりが左右非対称であることや、撮影者のポジショニングのずれなどが原因で、腫瘤などの左右非対称な所見のみを強調することが難しい課題がありました。そこで、前処理として左右マンモグラフィ画像の位置合わせを実施し、左右マンモグラフィ画像を差分処理することで、先の課題を解決できないか実験を行いました。その結果、左右のマンモグラフィ画像の位置合わせにより、単純差分結果の時のずれを補正することに成功し、実際に臨床現場で有用であることが判明しました。本システムを臨床にて用いることで、乳がんの早期発見、死亡率減少に寄与できると考えています。

【研究のポイント】
1.左右のマンモグラフィ画像の比較読影を支援するシステムの開発に取り組みました。
2.本システムを用いて、マンモグラフィ画像の読影を行うことで、乳がんの早期発見に寄与できると考えます。

【原論文情報】
Kai C, Kondo S, Otsuka T, Yoshida A, Sato I, Futamura H, Kodama N, Kasai S. Development of a Subtraction Processing Technology for Assistance in the Comparative Interpretation of Mammograms. Diagnostics. 2024; 14(11):1131. https://doi.org/10.3390/diagnostics14111131