Authors: Yusuke Ikeda, Hiroshi Ichikawa, Rio Nara, Yasuhiro Baba, Yoshimitsu Shimoyama
Journal: Journal of Sports Sciences
Title: Does installation of the backstroke start device reduce 15-m start time in swimming ?
【要旨】
(目的)
2014年10月に東京で行われたワールドカップにおいて、背泳ぎスタート時の足部の安定性を高めることを目的にスタートプレート(backstroke start device 写真)が導入された。我々は、このプレートを用いたスタート動作と従来のスタート動作の動作分析を行い、プレートの使用がスタート動作とパフォーマンスに及ぼす影響を明らかにすることを目的に実験を行った。
(方法)
対象は本学水泳部に所属する男子8名、女子5名。
(結果)
5mと15m通過タイムを比較すると、スタートプレートを用いた試技は従来のスタート試技よりも有意に短くなった。動作の比較では、従来のスタート試技に比べて、プレートを用いた試技において股関節の伸展速度が大きくなり(図1 PDF参照)、手離れ時、足離れ時の重心の鉛直速度が有意に大きかった(図2 PDF参照)。その結果として、プレートを用いた試技の入水時の重心高は従来のスタートよりも15cm高くなり、水の抵抗の小さい入水が可能になったと考えられる。
【図1】http://www.nuhw.ac.jp/topics/news/20160301-1.pdf (PDF/359KB)
【図2】http://www.nuhw.ac.jp/topics/news/20160301-2.pdf (PDF/313KB)
(結論)
背泳ぎスタート時の足部の安定性が高まることで、スタート局面のパフォーマンスが向上する可能性が示唆された。
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