【研究内容の概要】
ランニングは、多くの環境での実用性や低コスト、健康問題の予防の観点から人気が高まっています。
しかし、ランニング障害を多く発生するというデメリットもあります。
本研究では、5㎞のランニングで繰り返し負荷を与える前後で動作時の足圧は変化を生じるのかということを調べました。
課題動作はトレッドミル上での5㎞ランニングとし、ランニングの前後で動作時の足圧を測定し、ランニング前(Pre)と後(Post)で足圧を比較しました。その結果、Preと比較してPostでは母趾(p=0.01)、第1中足骨(p<0.01)の足圧が有意に低下した。本研究より、比較的短い距離である5㎞の段階では足圧は低下し、足内側に負荷をかけない戦略を呈すことで筋疲労の前段階を示すことが示唆されました。
本研究成果は、国際誌『Journal of Foot and Ankle Surgery』に掲載予定です。
【高橋さんからのコメント】
私は高校で陸上競技部に所属し、練習の中でランニング障害であるMTSS(シンスプリント)に悩んだ経験がありました。そのため、卒業研究のテーマにシンスプリントを選びました。研究を通して自分自身の成長も感じられ、とても良い経験ができ、論文が研究成果として発信されてとても嬉しく思います。本研究結果は、ランニング障害のもつ患者様に理学療法を行ううえで有用な情報になると考えています。今後も、臨床で勤務してからも研究活動も行いたいと思っています。
【本研究成果のポイント】
5kmランニングで足圧は変化した点。
原著論文情報:
Takahashi Momoka, Takabayashi Tomoya, Hajime Kamijo, Takanori Kikumoto, Kubo Masayoshi. Effect of repetitive loading from 5 km of running on plantar pressure in healthy young participants. Journal of the American Podiatric Medical Association. 2023.8.
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