健康栄養学科卒業生である木戸浦涼葉さん(大阪府立住之江支援学校栄養教諭・管理栄養士)と樋口夢乃さん(真心福祉会ハーモニーこども園管理栄養士)(ともに2023年3月卒業)による2022年度卒業論文がJournal of Texture Studies誌に採択されました。
【研究の内容】
これまで咀嚼が認知機能を亢進する可能性や交感神経活動を亢進する可能性についてしめされてきましたが、食べ物の硬さの違いによって、抑制制御に関わる認知機能の亢進に差が出るのか否かについては明らかではありませんでした。
昨年度の卒業論文で木戸浦さんと樋口さんは、抑制制御に関わる認知課題としてStop-Signal taskを選択し、そのStop-Signal Taskを自分たちでプログラミングしました。その上で、比較的硬いグミと柔らかいグミを咀嚼した直後のStop Signal Taskにおける成績について比較しました。その結果、硬いグミを咀嚼した場合、比較的柔らかいグミを咀嚼した場合と比べStop Signal Taskの成績が有意に向上しました。
Stop Signal Taskは抑制制御を評価するため、世界中の臨床現場で用いられている課題です。研究はまだPreliminaryな段階ではありますが、比較的硬いものを咀嚼することで抑制制御機能が亢進される可能性を示唆する結果が得られました。本研究の結果が、国際誌「Journal of Texture Studies誌」に掲載されます。
【論文情報】
Suzuha Kidoura, Yumeno Higuchi, Naoto Sato, Risa Santa, Mana Miyamoto, Kenichi Shibuya. Effects of different food hardness on cognitive inhibitory control function. Journal of Texture Studies (in press)
>>Journal of Texture StudiesのHPはこちら
https://onlinelibrary.wiley.com/journal/17454603
>>健康栄養学科の詳細はこちらから
https://www.nuhw.ac.jp/faculty/health/hn/