芝田純也教授(理学療法学科,神経生理Lab,運動機能医科学研究所)の研究論文が,国際誌『Journal of NeuroEngineering and Rehabilitation』に採択されました!
研究内容の概要:
経頭蓋静磁場刺激(tSMS)は,頭表に強力な小型の永久磁石を留置して脳の機能を調整する手術不要の脳刺激手法です.安全・安価・簡便な非侵襲的脳刺激法として近年注目され,リハビリテーション医療への応用が期待されています.磁石が形成する磁場は磁石からの距離に応じて減衰するため,頭表から遠い部位すなわち脳深部領域には有効な大きさの磁場を形成できないことが,従来のtSMSの欠点でした.本研究では3個の磁石を組み合わせたシン磁場を開発し,磁石から遠い部位にも有効な磁場を形成できることを証明しました.
研究者からのコメント:
シン磁場刺激を用いることで,脳表面のみならず脳の深い領域をも刺激ターゲットにすることができます.これにより経頭蓋静磁場刺激(tSMS)の臨床応用の可能性を高めることができると考えます.
本研究成果のポイント:
3個の磁石を組み合わせてシン磁場を開発しました.
シン磁場が形成する磁場のシミュレーション結果です.
原論文情報:
Sumiya Shibata, Tatsunori Watanabe, Takuya Matsumoto, Keisuke Yunoki, Takayuki Horinouchi, Hikari Kirimoto, Jianxu Zhang, Hen Wang, Jinglong Wu, Hideaki Onishi & Tatsuya Mima. Triple tSMS system (“SHIN jiba”) for non-invasive deep brain stimulation: a validation study in healthy subjects. J Neuroeng Rehabil. 2022 Nov 24;19(1):129. doi: 10.1186/s12984-022-01110-7.
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