7/25 勉強会

【研究報告】

担当:吉田さん(M2)

タイトル:Greater effects by performing a small number of eccentric contractions daily than a larger number of them once a week

  • 目的:6回の最大随意伸張性収縮が,肘関節屈曲トルクと上腕二頭筋および上腕筋の筋厚に及ぼす影響について検討することとした.
  • 方法:健康な若年成人36名を,週1回6回収縮を1セット行う6×1群,週5日1日6回収縮を1セット行う6×5群,週1日6回収縮を5セット行う30×1群の3群(各群N=12)に振り分けた.トレーニング期間は全群4週間とし,4週間のトレーニング前後の最大随意伸張性(MVC-ECC),短縮性(MVC-CON),等尺性(MVC-ISO)トルク,筋厚の変化を群間で比較検討した.
  • 結果:6×1群では,トルク,MTに有意な変化は見られなかった.6×5群のみMVC-ECC(13.5±11.5%),MVC-ISO(9.3±5.5%),MVC-CONトルク(11.1±7.4%)に有意(p>0.05)な増加が見られ,MTの増加は6×5(10.4±4.4%)と30×1(8.0±5.8%)で増加したが,有意な差はなかった.
  • 結論:週1回多量のMVC-ECCを行うよりも,週5日少量のMVC-ECCを行う方が筋力増強に効果的であることが示唆された.しかし,短期間のトレーニングではトレーニング量が筋肥大の要因となる可能性がある.

【文献抄読】

担当:齊藤先生

タイトル:Perceptual learning with complex objects: A comparison between full-practice training and memory reactivation

出典:Chen et al., eNEURO, 2021. doi: 10.1523/ENEURO.0008-19.2021

  • 目的:通常のトレーニング(Full practice)とShort reactivationを伴うトレーニング(Short reactivation)が視覚による物体識別能力にもたらす効果を検討する.
  • 方法:健常成人52名(Full practice群:26名,Short reactivation群26名)を対象に,Full practiceもしくはshort reactivation前後に視覚による物体識別課題を実施した.Full practiceではDay 1-4にかけて800回の識別課題を実施した.Short reactivationではDay 1に800回の識別課題,Day 2-4にかけては25回の識別課題を実施した.
  • 結果:Full practice,short reactivationともに視覚による物体識別能力は向上するが,Full practiceのほうがその効果は高かった.
  • 結論:Short reactivationを伴うトレーニングでも知覚学習効果は得られるが,その効果は通常のトレーニングよりも小さい可能性が示唆された.