足関節内反捻挫発症のメカニズムを解明！

【研究内容の概要】

足関節内反捻挫およびその後遺症である慢性足関節不安定症（CAI）は、スポーツ活動や日常生活の質の低下を招くことが報告されています。そのため、近年の先行研究では足関節内反捻挫後に再受傷や足部の不安定感を生じないcoperが注目されています。

そこで本研究では足関節内反捻挫の受傷機転の１つである着地動作時のCAI群とcoper群の違いを運動学・運動力学的に検討しました。その結果、coper群は着地動作において、足関節だけではなく股関節・体幹の運動制御戦略や床反力の衝撃吸収が異なることが明らかになりました。

 

【研究者からのコメント】

本研究結果からcoper群は着地動作において、足関節だけではなく股関節・体幹の運動制御戦略や床反力の衝撃吸収が異なることが明らかになりました。そのため、足関節だけではなく、体幹を含めた全身の運動機能を評価することが、足関節捻挫の再受傷を予防するために重要である可能性があります。

 

本研究成果のポイント：

① 床反力最大値と最小値になるまでの時間で評価した点．

 

② CAI群・coper群・健常群の体幹前傾角度の違いを明らかにした点．

 

原著論文情報：

Takaya Watabe, Tomoya Takabayashi, Yuta Tokunaga, Takahiro Watanabe and Masayoshi Kubo. Copers exhibit altered ankle and trunk kinematics compared to the individuals with chronic ankle instability during single-leg landing. Sports Biomechanics. 2022.3.23 [In press].