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English10/31 勉強会
予演会 第41回日本臨床神経生理学会・学術大会 2011.11.10-12（静岡）
担当；椿（ポスター）
演題名；息こらえによる体循環変動が近赤外分光法での脳活動計測信号に及ぼす影響
- 目的；本研究の目的は，血圧変動と頭部酸素化ヘモグロビン量（oxy-Hb）の変動との関係を明らかにすることである．
- 方法；健常成人男性5名を対象とした．課題動作は20秒間の息こらえとし，連続血圧・血行動態測定装置（Finometer）
にて平均血圧を計測し，同時に前額部の頭皮血流を表皮血流測定装置（OMEGAFLOW FLO-CI）にて計測した．また，
36チャネル脳酸素モニタ（OMM-3000）を使用し，頭部oxy-Hbの変化量を計測した． - 結果；各測定項目間の相関関係において，oxy-Hbと平均血圧との間に相関係数0.33～0.84の有意な正の相関関係を
認めた（p＜0.01）．一方，oxy-Hbと頭皮血流（相関係数-0.01～0.42），頭皮血流と平均血圧（相関係数-0.08～0.52）の
相関関係には，いずれも一定の傾向が認められず，被検者間のばらつきも大きかった． - 考察；息こらえによる血圧変動がoxy-Hbの変動に影響を及ぼすことを示唆する結果であった．
担当；小島（ポスター）
演題名；Cortical silent periodとMEP振幅値との関係－筋収縮強度および磁気刺激強度の影響－
- 目的；本研究では，筋収縮強度および磁気刺激強度を変化させた際の運動誘発電位（MEP）とCortical silent period（CSP）
との関係を明らかにすることを目的とした． - 方法；対象は健常成人6名であった．MEP計測課題は，筋収縮強度課題と磁気刺激強度課題の二課題である．筋収縮強度課題
では10～70％MVC収縮中に軽度筋収縮時運動閾値（AMT）の刺激強度で一次運動野を刺激し，刺激強度課題では10％MVC
収縮中に100%～160%AMTの刺激強度で刺激した．どちらの課題においてもMEPとCSPを計測・解析した． - 結果；筋収縮強度課題では，筋収縮強度の増加とともにMEP振幅値が有意に増加したが，CSPに変化は認められなかった．
一方，刺激強度課題では刺激強度の増加とともにMEP振幅値およびCSPともに増加したが，MEP振幅値とCSPの増加率に違い
が認められた． - 結論；CSPは筋収縮強度やMEP振幅値に関係なく，磁気刺激強度に依存して変動することが示唆された．
担当；佐藤（ポスター）
演題名；浸水がヒトの体性感覚誘発電位に及ぼす影響
- 目的；浸水環境において，ヒトは水から触覚刺激，圧覚刺激，温冷覚刺激といったさまざまな体性感覚入力を受ける．
そこで本研究では，水からの体性感覚入力が体性感覚誘発電位(SEP)に及ぼす影響を検証した． - 方法；被験者は成人男性10名とし，浸水および陸上条件において右正中神経刺激を3Hzで呈示し，SEPを測定した．
刺激強度は感覚閾値の3倍，刺激持続時間は200μsとした．気温および水温はともに30℃に設定し，浸水条件においては，
剣状突起までの浸水とした． - 結果；浸水条件において，P27およびP45の振幅が有意に低値を示した．その他の成分については，有意な差が認められなかった．
- 考察；上記の結果から，浸水がSEP振幅に影響することが明らかとなった．また，SEP振幅の減衰は，
水からの体性感覚入力によるgating効果であると考えられる．
担当；菅原（ポスター）
演題名；他動運動による体性感覚誘発脳磁界と運動範囲との関係
- 目的；本研究の目的は，他動運動時の脳活動を明らかにすることである．
- 方法；対象は右利き健常成人男性5名（35.6±8.9歳）であり，使用機器は306ch脳磁界計測装置（Neuromag社製）
であった．脳磁界計測課題は，示指伸展他動運動であり，関節運動範囲が30度の他動運動（normal）と15度の他動
運動（small）の二種類とした． - 結果；他動運動後30 msから100 msの間に顕著な二峰性の波形を認めることができた．第一波形（PM1）は，
潜時および振幅とも二条件間で有意な差は認められなかった．第二波形（PM2）のピーク潜時はnormal条件に比べて，
small条件で有意に短く，振幅値はnormal条件（に比べてsmall条件で有意に小さかった． - 結論；本研究により，他動運動直後に観察される脳磁界反応は，関節運動範囲に応じて変動することが明らかとなった．
（ポスター）