7/27 勉強会
【研究報告】
担当:横田
タイトル:経皮的迷走神経刺激(tVNS)が自律神経機能に及ぼす影響
- 目的:迷走神経求心線維を経皮的に刺激することが可能な刺激装置(Trancutaneous Vagus Nerve Stimuation: tVNS)を用い, 異なる刺激周波数が自律神経機能(心拍)に及ぼす影響を明らかにすることとした.
- 方法:7名の健常成人を対象に,安静イス座位にて①100 Hz, ②25 Hz, ③10 Hz, ④1 Hz, ⑤0 Hzの5種類のtVNS刺激周波数での刺激中と安静時の心拍変動(LF/HF),心拍数を比較した.実験プロトコルは,3分間の安静の後,4分×10ブロックを前後半5ブロックずつに分け,それぞれ①〜⑤の周波数でランダムに刺激した.1ブロック4分間のうち,はじめの1分間をベースライン区間,その後の1分間を刺激区間,刺激後1分間を刺激後区間,さらにその後1分間を休息区間とした.解析区間はベースライン,刺激中,刺激後のそれぞれ1分間ずつとし,各周波数において前後半2ブロックの平均値を算出して比較した.
- 結果:刺激周波数要因と刺激・非刺激要因に対する二元配置分散分析の結果,交互作用は認められなかった.しかしながら,コントロール条件の0 Hz以外全ての周波数条件で刺激中に心拍数が低下する傾向を示し,100 Hzで刺激中に最も心拍数が低下する傾向を示した.
- 結論:tVNSは周波数に応じて心拍数を低下させる可能性が示唆された.今後被験者数を増やし,有意な変化が認められるかを検討していく.
【文献抄読】
担当:清野
タイトル:Roller massage decreases spinal excitability to the soleus
出典:Young, J. D. and Spence, A. J. and Behm, D. G. Journal of applied physiology.
- 目的:ローラーマッサージ異なる刺激強度がH-reflexに与える影響の検討.
- 方法:健常成人を対象にローラーマッサージを30秒×3セット実施し,その介入前後および介入中,休憩中のH-reflexを測定した.
- 結果:全介入によりH-reflexが減少し,その効果は強度が高いほど増大した.しかし,H-reflexの減少はローラーマッサージ介入中のみ減少し,介入終了直後にベースラインに戻った.
- 結論:ローラーマッサージによりH-reflexが減少し,その効果は強度が高いほど大きくなることが明らかとなった.