4/27 勉強会

【研究報告】

担当:佐藤成

タイトル:片側性の漸増負荷トレーニングが反対側の筋力に及ぼす影響-短縮性収縮と伸張性収縮の比較-

  • 目的:片側性の漸増負荷短縮性収縮トレーニング(CT)と漸増負荷伸張性収縮トレーニング(ET)による反対側の筋力増強効果を比較すること
  • 方法:若年男女39名をCT群,ET群,対照群に群分けし,CT群とET群では5週間,週2回,5回×6セットのトレーニングを実施した.なお,トレーニング負荷は週毎に増加させた.5週間の介入前後に両側の最大等尺性筋力を測定し,介入前に対する変化率と転移率(介入側の変化率に対する反対側の変化率の割合)を算出した.
  • 結果:CT群,ET群ともに介入後に最大等尺性収縮筋力が有意に増加したが,対照群では有意な変化は認められなかった.また,反対側の筋力変化率,転移率はCT群とET群で有意な差は認められなかった.
  • 結論:CTとETは同程度に反対側の最大筋力を増加させることが明らかとなった.

 

【文献抄読】

担当:平林

タイトル:Spinal plasticity with motor imagery practice

出典:Grosprêtre S, Lebon F, Papaxanthis C, Martin A. Spinal plasticity with motor imagery practice J Physiol. 2019 Feb;597(3):921-934. doi: 10.1113/JP276694. Epub 2018 Dec 5. PMID: 30417924

 

  • 目的:20分間の運動イメージ練習が足関節底屈における脊髄機能を検討した.
  • 方法:健常成人13名を対象に,運動イメージ群とコントロール群でイメージ前,中,直後,10分後における脊髄機能を評価した.
  • 結果:運動イメージ中,シナプス前抑制は減少し,異名筋Ia促通は増加し,脊髄前角細胞の興奮性は変化しなかった.運動イメージ練習前後では,運動イメージ後,シナプス前抑制は減少し,異名筋Ia促通と脊髄前角細胞の興奮性は増加した.
  • 結論:運動イメージによって脊髄機能の可塑性を高める結果となった.