足関節の後ろにある後果間靭帯には多くのバリエーションが存在することが判明!

江玉睦明教授(理学療法学科、スポーツ医科学Lab、アスリートサポート研究センター、運動機能医科学研究所)らの研究論文が国際誌に掲載されました!(2019.7.19)

 

『足関節の後ろにある後果間靭帯には多くのバリエーションが存在することが判明!』

 

研究の概要

スポーツ選手に好発する疾患として,足関節を底屈(爪先立ち)した際に足関節の後に痛みが発生する足関節後方インピンジメント症候群というものがあります。その要因の一つに足関節の後ろに存在する後果間靭帯が挟まり込まれる(インピンジメントされる)ことが考えられています。しかし、この後果間靭帯はどのような形をしているのか?どのようなバリエーションがあるのか?については未だ明らかにされていませんでした。そこで本研究では、後果間靭帯の形態学的特徴から大きく4つのタイプに分類しました。更に後果間靭帯の付着部位から細分化しました。後果間靭帯による足関節後方インピンジメントの病態についてはMRIやエコー装置では十分に読影できず,確定診断が難しいとされています。本研究結果が病態解明の一助となると考えています。

本研究は、国際誌『Surgical and Radiologic Anatomy』に掲載予定です。

 

研究者からのコメント

本研究結果は遺体を対象にした研究になります。残念ですが、この研究成果ではアスリートのけがを治すことも予防することもできません。しかし、このような研究成果を一つ一つ蓄積していくことが重要であると信じています。今後は、本研究結果を基に生体を対象とした研究を進めていき、有効な治療法や予防法を開発してけがで苦しむアスリートを一人でも減らしていきたいと考えています。

 

研究のポイント

  1. 後果間靭帯をタイプ分類した点

 

論文情報

Edama M, Takabayashi T, Inai T, Hirabayashi R, Ikezu M, Kaneko F, Kanta M, Kageyama I. Morphological features of the posterior intermalleolar ligament. Surgical and Radiologic Anatomy. [in press]