2/25 勉強会

【研究報告】

担当:高林

タイトル:ランニング中の足部内のcoordination patternとvariabilityの性差

  • 目的:本研究はランニング中における足部内のcoordination patternとvariabilityの性差を検証することを目的とした.
  • 方法:対象は男性12名,女性12名とした.トレッドミル上でジョギング程度のランニングををしてもらい,後足部,中足部,前足部角度を算出した.これらの角度に対し,modified vector coding techniqueとcircular statisticsを用いてcoordination patternとvariabilityを算出した.
  • 結果:後足部と中足部のcoordination patternでは女性が有意にanti-phase with rearfoot dominacy(捻れの動きかつ後足部が優位に動く)多く,さらに中足部と前足部のcoordination patternでは女性が有意にanti-phase with midfoot dominacy(捻れの動きかつ中足部が優位に動く)多かった.Variabilityに関しては性差はなかった.
  • 結論:本研究結果は女性が足部・足関節の障害が発生しやすい理由のひとつになると考えている.

 

【文献抄読】

担当:森下

タイトル:Peripheral Neuropathy, Sensory Processing, and Balance in Survivors of Acute Lymphoblastic Leukemia

出典:Varedi M et al. J Clin Oncol. 2018 Aug 1;36(22):2315-2322

  • 目的:急性リンパ性白血病サバイバーにおいて、末梢性ニューロパチーとバランス機能を性別と年齢をマッチさせた健常者と比較すること.末梢性ニューロパチーのバランス機能障害と運動面、持久力、QOLとの関連性を調査すること.
  • 方法:急性リンパ性白血病サバイバー365名と健常者365名を対象に,静的バランステスト(Sensory Organization Test)、運動機能評価(Timed Up and Go (TUG) test,6-minute walk test)、QOL(SF-36)、末梢性ニューロパチー(modified Total Neuropathy Score)の評価を実施し、それぞれの関連性を調査した。
  • 結果および結論:急性リンパ性白血病サバイバーは健常者と比べ、末梢性ニューロパチーが多く出現していた(41.4 vs 9.5% p<0.05)。末梢性ニューロパチーは静的バランスと関連無かった。しかしながら、末梢性ニューロパチーは運動面やQOLと関連あった(p<0.05)