4/16 勉強会

【研究報告】

担当:平林

タイトル:同時収縮の収縮強度の違いが脊髄相反性抑制に及ぼす影響

  • 目的:収縮強度を同程度にした同時収縮中の収縮強度の変化がIa相反抑制に及ぼす影響を明らかにすること.
  • 方法:健常男性20名の右下肢を対象とした.電気刺激は条件刺激を深腓骨神経,試験刺激を脛骨神経に刺激した.同時収縮強度は5%MVC,15%MVC,30%MVCの3課題で実施した.同時収縮中のヒラメ筋H反射振幅値で脊髄相反性抑制量を計測した.
  • 結果・考察:安静時と同様に5%MVC,15%MVCの同時収縮中ではIa相反抑制量が働いた.収縮強度を同程度にした同時収縮では,関節運動を阻害しない可能性が示唆された.

 

【文献抄読】

担当:森下

タイトル:A rating of perceived exertion scale using facial expressions for conveying exercise intensity for children and young adults

出典:Yi-Lang Chena et al. Journal of Science and Medicine in Sport 2017;20:66–69

  • 背景:自覚的運動強度(RPE: rating of perceived exertion)が運動強度の設定に使用されている。しかしながら、小児は文字で記載されたRPEは理解が困難である。
  • 目的:本研究ではFacial imageを用いたRPEを作成し、小児と青年において運動中のFacial RPEとBorg CR10にどのような違いが生じるのかを調査を調査した。
  • 方法:小児15名と青年15名を対象に自転車エルゴメーターにて最大下負荷試験を行い、最大下負荷量の20%、40%、60%、80%、100%の10分間ペダリング運動を実施した。ペダリング運動終了時にFacial RPE、Borg CR10、心拍数、負荷量(workload)を評価した。
  • 結果:負荷量の増大に伴いFacial RPE、Borg CR10ともに増加した。小児より青年層のほうがRPEが高かった。小児ではBorg CR10と心拍数に相関は認めなかったが、Facial RPEと心拍数には相関が認められた(p < 0.05)。
  • 結語:小児において身体的疲労度を評価する際、Borg CR10よりもFacial RPEは妥当性が優れており、正確に評価できるかもしれない。