3/26 勉強会
【文献抄読】
担当:正木
タイトル:Functional connectivity in the first year of life in infants at risk for autism spectrum disorder: an EEG study.
出典:Righi et al. PLoS One. 2014;9(8):e105176.
- 目的:本研究の目的は,自閉症high-risk児において脳波を使用して聴覚課題中の領野間の機能的な結合性を検討し,自閉症発症に関連する要因を検討することとした.
- 方法:対象は自閉症high-risk群28名,自閉症low-risk群26名とした.脳波を使用して生後6,12ヵ月での前頭部‐側頭/頭頂部間のgammma帯域(30‐50Hz)コヒーレンスを算出した.また,36ヵ月での自閉症発症の有無をフォローアップ調査し,自閉症high-risk+群(自閉症high-risk群の中で自閉症を発症した者),自閉症high-risk-群(自閉症high-risk群の中で自閉症を発症しなかった者),自閉症low-risk群-(自閉症low-risk群の中で自閉症を発症しなかった者)に群分けした.
- 結果:gammma帯域コヒーレンスは,6ヵ月にて群間で有意差はなかったが,12ヵ月にてhigh-risk群よりもlow-risk群の方が有意に高かった.また,gammma帯域コヒーレンスは36ヵ月のフォローアップにてhigh-risk+群,high-risk-群よりもlow-risk-群の方が有意に高かった.
- 結論:前頭部‐側頭/頭頂部間のgammma帯域コヒーレンスは,自閉症high-riskや将来の発症と関連することが示唆された.