9/26 勉強会
【研究報告】
担当:高橋
タイトル:変形性膝関節症モデルラットにおける軟骨細胞規則性の変化
- 目的:関節軟骨細胞は軟骨表層から深層にかけて規則的な配列パターンを成している.本研究では,関節軟骨の恒常性維持に細胞配列パターンが関与するかについて,OAモデルラットを用いて検討を行った.
- 方法:Wistar系雄性ラット(n=30)の右膝関節に対し,OAを惹起する処置(DMM処置)を施し,術後0,1,2,4,8週目(各n=6)の各時期でサンプリングを行った.評価パラメータは,OARSIスコア(OA重症度評価),細胞密度,空間自己相関分析のZスコア(配列パターンの指標)とした.
- 結果:術後0週目と比較した結果,OARSIスコアは術後1週目より有意に高値を示し,細胞密度とZスコアは,術後2週目より有意に低値を示した.また,OARSIスコアと細胞密度およびOARSIスコアとZスコアの各相関関係については,両者に負の相関関係を認められ,Zスコアにより強い負の相関を認めた.
- 結論:関節軟骨の恒常性維持には,軟骨細胞の数だけでなく,その配列パターンも重要な因子である可能性が示唆された.