4/25 勉強会
【研究報告】
担当:竹原
タイトル:粗大運動中における大脳皮質の経時的な脳血流反応-運動開始直後に着目して-
要旨
- 目的:粗大運動開始直後のHbの反応の仕方が脳領域によって異なるのかを明らかにすること
- 方法:13名の健常成人に,30%VO2peakの自転車エルゴメータ―駆動を10分施行させ,その際の大脳皮質のHb反応をNIRSを用いて検討した.
- 結果:前頭前野,運動前野において酸素化ヘモグロビンの有意な低下が安静時と比較して運動開始1分~2分にみられた.
- 考察:他の脳領域より抑制が働いたのか,検討の余地あり.今後,異なる強度でも比較検討する.
【文献抄読】
担当:中川昌樹
タイトル:Evidence for sustained cortical involvement in peripheral stretch reflex during the full long latency reflex period
要旨
- 目的:長潜時伸張反射時に閾値下のTMSを行い,皮質興奮性の変化を明らかにする.また,長潜時伸張反射後における皮質の興奮性の変化を検証する事とした.
- 方法:健常成人12名が実験へ参加した.伸張反射を誘発するために,最大随意トルク(MVT)10 %時に手関節を伸展方向へ伸張させた.閾値下のTMSによるMEPの導出は,ストレッチの開始後35 msから80 msまで5 ms間隔でMEPを対象筋から導出した.12名内5名の被験者において,ストレッチ開始前ー10 msから120 msまで10 ms間隔でMEPを対象筋から導出した.
- 結果:ストレッチ開始から60~90 ms後にMEPが導出されるように調節した閾値下のTMSは,FCRのEMG反応は有意に増加させた.また,長潜時伸張反射後に持続的な皮質の変調はみられなかった.
- 結論:長潜時伸張反射時の閾値下のTMSによるEMG反応の増加は,皮質興奮性が関与した可能性が高い.