佐々木らの論文がFrontiers in Human Neuroscienceに受理されました
Authors: Sasaki R, Miyaguchi S, Kotan S, Kojima S, Kirimoto H, Onishi H
Journal:Frontiers in Human Neuroscience
Title:Modulation of cortical inhibitory circuits after cathodal transcranial direct current stimulation over the primary motor cortex
【要旨】
- 目的:本研究の目的は,一次運動野(M1)および一次体性感覚野(S1)に対する陰極(Cathodal)経頭蓋直流電流刺激(tDCS)が皮質内抑制回路に及ぼす影響を明らかにすることであった.
- 方法:対象は健常成人16名であった.tDCSの介入として,Cathodal電極を左M1(M1 cathodal)または左S1(S1 cathodal)に設置し,1 mAの刺激強度で10分間刺激した.また,sham刺激として10分間の疑似刺激を行った(sham).各条件の介入前後に経頭蓋磁気刺激による運動誘発電位(MEP)を右短母指外転筋から記録した.また皮質内抑制回路の評価には,短間隔皮質内抑制(SICI)および短潜時求心性抑制(SAI)を用いた.
- 結果:M1 cathodal後のみで介入後にMEPの減弱とSAIの減少が認められた.
- 結論:M1へのCathodal tDCSはM1興奮性を減弱させるだけでなく,SAIと関連する皮質内抑制回路にも影響を及ぼすことが示唆された.