3/28 勉強会

【研究報告】

担当:佐藤

タイトル:The inter-individual variability of the response to PAS25

要旨

  • 目的:inter-individual variabilityの認められているPAS25とI-wave recruitmentの関係を検証した。
  • 方法:18名の成人男女を対象に、促通性のプロトコルであるPAS25を実施し、介入前後のMEPの変化を検証した。I-wave recruitmentについては、先行研究(Hamada et al.,2013)を参考にTMSコイルの向きによるMEP onsetの潜時差を用いて評価した。分析としては、PASの効果の検証にはrANOVAを、PAS25の効果とI-wave recruitmentの関係の検証にはピアソンの積率相関を用いた。
  • 結果:rANOVAの結果、PAS25による有意なMEPの増大は認められなかった。先行研究同様、個人差が大きく、responder 55%、non-responder 45%となった。PAS25の効果とI-wave recruitmentの間に有意な相関関係は認められなかった。
  • 結論:TBSの効果を予測する指標として用いられているI-wave recruitmentは、PAS25の予測指標としては適さない可能性が示された。

 

【文献抄読】

担当:山﨑

タイトル:Aerobic exercise enhances neural correlates of motor skill learning

要旨

  • 目的:一過性の中等度有酸素性運動が運動技能学習の促進、皮質興奮性・皮質マップの増大を与えるかどうか検証すること.
  • 方法:運動試技(EX)、運動後学習試技(EXTR)、学習試技(TR)の3条件とし、運動は20分間の中等度ペダリング運動、学習は両手同調運動課題を用いた.pre、postで皮質マップの拡大、マップ内のMEP振幅、central zoneのMEP振幅をTMSにより評価した.
  • 結果:学習により皮質興奮性は増大した.特に、EXTRにおいてcentral zoneのMEP振幅が増大した.しかしながら、学習成績について試技による影響は見られなかった.
  • 結論:一過性の有酸素性運動は運動学習が誘導する皮質興奮性を促進させた.運動実施が運動学習を促進させる可能性を示唆するものである.