12/7 勉強会

【研究報告】

担当:倉部

タイトル:速度によるタイミング調整と視線推移について

要旨

  • 目的:スポーツでは圧倒的に視覚からの情報量が多く、それに従ってボールや人の動きを判断しそれに応じた動作反応を起こしている。本研究では、速度変化の見越し反応課題の特性をみるために、同条件による全可視反応課題を行い、タイミング誤差の恒常誤差および絶対誤差を検討した。同時に瞳孔角膜反射法システムを用いて眼球動態の座標測定およびタイミング誤差の関係を検討した。
  • 方法:被験者は非球技経験者男子11名とした。タイミング調整課題は画面左右にあるスタートポイントから設定された速度で円形が水平方向に移動し、スタートポイントから反対側にあるゴールポイントでタイミングを合わせてentキーを押してもらった。これを左右方向ランダム、速度は左右の赤丸間を250,300,350,400,450,500,550msの7種類を各12回、合計168回試行した。
  • 結果:前回より視線検出の精度が上がり、より詳しく視線推移が見れるようになり、サッケードがスタートポイントから始まるもの、画面中央からはじまるもの、サッケードが起きていないという3つのパターンがみられた。データ解析中のため、タイミング調整についてはこれからである。
  • まとめ:今後は視線推移・タイミング課題成績の解析、注視時における解析誤差の調査システム開発ソフトウェアの知識向上が必要であると感じた。

 

【文献抄読】

担当:小丹

タイトル:Effects of postural and voluntary muscle contraction on modulation of the soleus H reflex by transcranial magnetic stimulation

要旨

  • 目的:本研究の目的は,筋収縮条件の違いがTMS条件刺激によるH波応答に与える影響について明らかにすることである.
  • 方法:課題条件は,ヒラメ筋および前脛骨筋よりEMGを記録し,Rest条件,Pf条件;足関節底屈_30%MVC,Df条件;足関節背屈_30%MVC,Ss条件;立位の4条件とした.
  • TMS条件刺激によるH波は,ヒラメ筋を被験筋とし,TMSをRMT_95%強度,H波を最大H波_30%強度とした.また,TMSとH波の刺激間隔;ISIは10 ms間隔で0-120 msまでとした.
  • 結果:Rest条件と比較し,Pf条件ではISI;10-20 msにおいて有意な増大,Df条件ではISI;10-20,70-100 msにおいて有意な減少,Ss条件ではISI;40-60,70-100 msにおいて有意な減少を認めた.
  • 結論:筋収縮条件の違いにより,TMS条件刺激によるH波応答は異なるふるまいを示した.