佐藤大輔研究員が、University College Londonへの短期留学から帰国しました。
以下、佐藤研究員からの報告です。
このたび本学の短期留学助成制度を用いて、平成27年1月1日~3月30日までの3ヶ月間、イギリス・ロンドンにあるUniversity College London (UCL) Institute of Neurology (IoN) に短期留学させていただきました。今回の目的は、1) 神経生理学分野の第一人者であるJ.C. Rothwell教授のLabで最新の研究内容・研究手法について学び、今後の教育・研究活動に活かすこと、2) 最先端の研究者とのつながりを作り、国際的なネットワーク構築のきっかけにすることの2点でした。
UCL IoNはいくつかの研究unitに分かれており、私はSobell department of motor neuroscience and movement disorder (Sobell) というunitのJ.C. Rothwell教授のLabにお世話になりました(写真1-3)。
J.C. Rothwell教授は、Physiology and Pathophysiology of Human Motor Controlの世界的権威で、Labには22名の研究員・PhD学生が所属しています。今回の留学では、次の三つのことを経験させていただきました。
一つ目が、自身の研究についてのディスカッションです。自分のこれまでの研究および今後の研究についてプレゼンをし、Rothwell教授にアドバイスをいただくことができました。また、留学中に3度も個別にディスカッションする時間をとってくださり、本当に有意義な時間となりました。
二つ目は、実験です。3ヶ月という短期間である上に、「水」に関係する実験が出来ないため、当初、留学先での実験は予定しておりませんでした。しかし、Rothwell教授のご厚意により、初めて経験する実験をやらせていただくことができました。実験手順、機器の使い方、被験者の集め方など全てが日本とは異なる中、何とか実験を実施することができ、興味深い結果を得ることもできました(写真4-5)。
三つ目は、多くの実験の被験者をさせていただきました。Sobellでは、多くの研究員が様々な研究を進めています。今回は、TMSとEEGの実験を中心に被験者をさせていただきました。自分の研究フィールドとは異なる実験も多く、非常に勉強になりました(写真6-9)。
3ヶ月という短期間ではありましたが、John C. Rothwell教授、Lab ManagerのMr. Paul Hammond、体育出身の研究員であるDr. Ricci Hannahをはじめ、回りの多くの研究員の方々のお陰で、本当に充実した留学生活を送ることができました。最新の知見や研究方法はもちろんのこと、Scienceの奥深さや教養の大切さ、研究に対する真摯な姿勢など、研究者として大切なことを学ぶことができました。
最後になりますが、本留学に際し、ご尽力くださった健康スポーツ学科学科長 丸山敦夫先生、留学中の業務を全て代行してくれた山代幸哉先生、ならびに留学を支援してくださった全ての本学関係者の皆様に心より御礼申し上げます。