2/9 勉強会

【研究報告】

担当:高林

タイトル:走行と歩行の動作様式の違いが後足部・中足部・前足部間の運動連鎖の違いについて

要旨

  • 目的:本研究は,足部内の動きを詳細に検証できる3DFoot modelを用いて,走行と歩行の動作様式の違いが後足部・中足部・前足部間の運動連鎖に与える影響について検証した.
  • 方法:健常成人10名を対象に,走行と通常歩行の2条件の課題動作を実施した.3DFoot modelにて算出された後足部,中足部,前足部のセグメント角度(底背屈,回内外,内外転)に対し,相関係数を用いてセグメント間の運動連鎖を検証した.また,Vector Coding Technique(VCT)を用いてCoupling angleを算出し,近位と遠位のどちらのセグメントがより優位に動いているか評価した.
  • 結果:後足部回内/回外と中足部回内/回外間,中足部回内/回外と前足部回内/回外間は,走行と歩行に共通して強い運動連鎖が生じていた.しかし,VCTで算出したCoupling angleでは,走行の中足部回内/回外が歩行と比較して立脚期全体を通して優位に動いていた.
  • 結論:走行と歩行で共通した強い運動連鎖が生じていたが,立脚期を通して優位に動くセグメントは異なっていた.

 

【文献抄読】

担当:横山

タイトル:Shoulder limited joint mobility in people with diabetes mellitus

要旨

  • 背景:糖尿病患者の肩関節可動域制限は,あまり着目されていない.
  • 目的:糖尿病患者と健常人の間の肩運動の差異を決定することであった.
  • 方法:磁気センサーを用いて,肩甲骨面挙上と外旋運動時の,肩関節挙上角度と肩甲上腕関節外旋,肩甲胸郭関節上方回旋を計測した.
  • 結果:健常人と比較し,糖尿病患者は,肩甲上腕関節上方回旋運動の減少が認められた.また糖尿病患者は,健常群と比較して肩甲挙上角度と肩甲上腕関節外旋のピーク値の減少が認められた.
  • 結論:糖尿病患者は,肩関節において可動域制限が見られることが明らかとなった.