4/7 勉強会

【研究報告】

担当:椿

タイトル:定常負荷による自転車エルゴメータ駆動中の頭部酸素化ヘモグロビン濃度変化

要旨

  • 目的:運動強度を一定にし,自転車エルゴメータ駆動したときの頭部酸素化ヘモグロビン濃度変化(O2Hb)と平均血圧(MAP)および頭皮血流(SBF)の変化との関係を明らかにすること.
  • 方法:最高酸素摂取量の50%の負荷量で20分間の自転車エルゴメータ駆動を行い,その間のO2Hb,MAP,SBFを測定した.また,領域ごとに変化の仕方を求めた.phaseごとの相関係数を算出した.
  • 結果:領域により,O2Hbの変化は同じではなかった.また,O2HbとMAPあるいはSBFの相関関係は,領域やphaseによりその強さが異なっていた.
  • 考察:定常負荷運動中であっても, O2Hbの変化は領域により異なっていた.O2HbとMAPあるいはSBFとの相関関係の強さは,領域および相によっても一様ではなく,O2Hbの解釈にはこれらを含めた配慮が必要であると考えられた.

【文献抄読】

担当:佐藤

タイトル:Enhanced corticospinal excitability with physiologically heightened sympathetic nerve activity

要旨

  • 目的:Lower body negative pressure (LBNP) による交感神経活動の亢進が皮質脊髄路の興奮性に及ぼす影響を検証した.
  • 方法:健常成人21名を実験群12名,コントロール群9名に分類し,実験群には,40mmHgの陰圧負荷を加えた条件および0mmHgの無負荷条件でのrecruitment curveを計測した.
  • 結果:LBNP条件において,高強度刺激(130,140%RMT)によるMEPが増大した.一方,低中強度刺激(90-120%RMT)ではMEPに変化見られなかった.
  • 考察:LBNPによる交感神経の亢進によって皮質におけるノルエピネフリンおよびドーパミンの分泌量が増加したことがMEPを高めたと考えられる.特に,130%RMT強度からMEPが増大したことから,ノルエピネフリンの影響が大きいと推察される.