5/20 勉強会
研究報告
担当:大西
研究テーマ:機械的触覚刺激時のピン間隔と脳磁場反応について
- 目的:機械的触覚刺激時における刺激ピンの空間的間隔と脳磁界反応との関係を明らかにする.
- 方法:対象は健常成人男性10名(28.1±7.9歳)であった.SEFの計測には306ch脳磁計を利用し,機械的触覚刺激には小さなピンが突出する刺激装置を利用した.機械的刺激のピン径は1.3 mm,ピン突出長は0.7 mmである.刺激ピン数は2本として,2本のピン間隔を2.4 mm,4.8 mm,7.2mmの3条件に設定した.
- 結果:機械的触覚刺激時のSEF波形は,刺激後29 ms(N20m成分),55 ms(P35m成分),125 ms(N120m成分)にピークを示し,ピン間隔の違いによるピーク潜時に有意な差は認められなかった.各条件でのECDモーメントを比較すると,刺激後 N20m成分は各条件間で有意な差は認められなかったが,刺激後P35m成分およびN120m成分はピン間隔2.4 mm条件に比べて7.2 mm条件では有意に大きな値を示した.
- 考察:刺激ピン数が同じであるにもかかわらず,2本の刺激 ピンの距離が広がることにより皮質活動が増大することが明らかになった.これは,触圧覚受容器の密度が影響していると考えられ,ピン間隔2.4 mmに比べて,7.2 mmで刺激される受容器数が多いことを反映していると考えられる.
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