11/19 勉強会

研究報告

担当:髙橋

研究テーマ

ラット坐骨神経切除後におけるアキレス腱-骨付着部の経時的変化

要旨

  • 背景:骨格筋や骨など人体組織の強度は,その質・量・構造という3因子によって決定される.また,これらの因子を改変するには,力学的因子や液性因子の影響により合成⇔分解のバランスが崩れることによりおこる.特に,不活動などにより筋や骨は萎縮し,関節拘縮などが惹起され構造的にも脆弱化することなどについては多くの研究がなされてきた.一方で,腱実質部や腱と骨の付着部においての,代謝動態における構造的変化は不明瞭である.
  • 目的:本研究では,denervationによりメカニカルストレスを減じた時におこるアキレス腱実質部とアキレス腱-骨付着部(enthesis)の構造的変化を形態学的に検討する.
  • 研究計画:ラットをControl群・Sham群・Denervation群(坐骨神経切除)の3群へ無作為に分け,3日・1週・2週・4週・8週後のそれぞれにおいて,Cross Sectional Area/Longitudinal Sectional Areaの両面から多角的に検討を行う.腱実質部においては,横断面積・波状構造の変化・腱細胞の変化(数/大きさ/形),Enthesis部においては,非石灰化層や石灰化層の変化(面積/深さ),石灰層と骨の接触距離,軟骨様細胞の変化(数/大きさ/形)などについて検証していく予定である.