臨地実習とは、実際に医療施設や福祉施設などに行って学習する授業のことを言います。
国によって臨地実習の時間が定められていますが、本学科では必修実習で2倍、選択実習も含めると3倍にも及ぶ実習時間を設けています。
1年次から校外実習を行い、早くから管理栄養士が担う役割を学ぶことで、4年間を通じたキャリア形成に繋がっていきます。
さらに、本学ならではの特色として、医療と介護・福祉に関する「食」を体系的に学べるカリキュラムは全国的にも珍しいものです。
介護・福祉施設での実習をはじめ、医療現場で働くために必要な医療系科目も数多く設けています。
公務員や教員として現場で活躍していた行政出身の実務家教員も在籍しており、より実践的な取り組みを行える環境が整っています。
例えば、働く世代の健康づくりを食生活面から支援するプログラムであったり、料理経験の少ない大学生にレシピを提供する活動、さらにはメニュー開発など行政と連携した取り組みを推進しています。
また、地域の学校や保育園でのボランティア活動にも積極的に参加しています。
これらの実践的な取り組みにより、主体的な行動力が身につきます。
本学の特色のひとつであるアスリートが身近にいる環境も、本学科の学びの特色に深く影響しています。
この環境を活かすため、スポーツ分野の研究を行う教員も多数在籍しており、アスリートと協働した取り組みを行っています。
現在建設工事中の校舎には、栄養ケアセミナールームの設置も予定されており、実際にアスリートに対して栄養管理を実践します。
さらに、大学院修士課程にはスポーツ栄養学コースがあり、卒業後に継続してスポーツ栄養学を学べる環境が整っています。
本学強化指定クラブだけでなく高校生アスリートを対象とした体組成の測定や食に関する調査を行い、栄養サポートを実施しています。
産学連携による食品開発やレシピコンテスト、各種ボランティア活動への参加を推奨しています。
これまでに、企業とプロスポーツ団体、大学がそれぞれ「メニュー開発」「健康増進」「教育研究」の視点から協働し、地元飲食店のメニューを考案する取り組みも行われました。
こうした取り組みによって「食」に対する斬新な想像力と高い自主性を養います。
食品会社での勤務経験を持つ教員も在籍しているため、ビジネスの観点から「食」を追求することで、多角的な知見を身につけることで、将来の活躍の幅も大きく広がります。
実践力を身につけるには、
環境が整っていることも大切です。
本学科には豊富な施設・設備が備わっています。
そのうちの一部をご紹介します!
食品には脂質やカルシウムなど栄養成分はもちろんのこと大豆のイソフラボン、トマトのリコペンなど様々な成分が含まれています。本学の精密機器室にはこのような成分を分析できる高速液体クロマトグラフ(HPLC)やガスマトグラフ質量分析計(GC‐MS)、原子吸光光度計といった機器類が充実しています。食品学実験では学生一人ひとりがこれらの機器類を使って食品中にどんな成分がどれくらい含まれているかを分析します。例えばHPLCや分光光度計を使ってニンジンやトマトのカロテノイドを、原子吸光光度計を使ってレバーの鉄を、GC-MSを使ってDHAなどの魚の脂肪酸を測定しています。
大規模な給食施設には、給食管理者として管理栄養士または栄養士が配属されます。この実習室では、給食施設における栄養管理、作業管理、食材管理、衛生・安全管理、栄養教育、喫食者サービスおよび大量調理等の実践的な手法について学びます。調理室の他、下処理室や食器洗浄室を完備し、また衛生管理の面から、それらの作業は全て異なる部屋行われるように設置されています。
「体験型食事教育SATシステム」は、実物大のフードモデルを選んでセンサーボックスに載せると、瞬時に選択した食品の栄養価を計算してモニター画面上で確認できます。全国でも導入例の少ない設備です。
本学の強化指定クラブやアルビレックスの選手、地域住民等を招いた栄養セミナーや栄養相談等を計画中であり、スポーツ栄養指導や栄養セミナー等も行うことができます。
病院や福祉施設だけでなく、プロスポーツ団体などとの連携・協力関係を持ち、
学外実習やインターンシップ実習をはじめ、数多くの課外活動を実施することで実践力を高めます!
竹内 佳乃子 2022年3月卒業
新潟県 新潟第一高校出身/(医)新光会 村上記念病院勤務/管理栄養士
入院患者様の栄養管理と外来透析患者様への栄養指導を担う中、食事制限への意欲が見られた時や食事内容の変化により血液検査値が改善した時に喜びを感じます。
「透析は大変だけど竹内さんとの会話が楽しい」とのお声もやりがいに繋がっています。
今後は人間性にも磨きをかけ、知識と内面が豊かな管理栄養士を目指します。
今井 紀彰 2013年3月卒業
新潟県 長岡大手高校出身/新潟厚生連 柏崎総合医療センター/管理栄養士
私は現在、病院に勤務し、給食の提供と栄養管理を行っています。
病院では、患者様に合った栄養管理が必要となるため、様々な種類の食事を提供します。
そのため、日々考えることが多い仕事ですが、患者様の治療や回復に食を通じて携わることができるやりがいのある仕事です。