在学生

外山 元

保健学専攻

救急救命学分野 2022年度修了

博士後期課程

医療福祉学専攻 2年

学びたい気持ちを未来につなげる

救急救命士として働いていた2020年夏、私は本学の大学院修士課程救急救命学分野が翌春に開講することを知りました。現場活動等で多くの疑問を感じていた私は、進学を決意し2021年4月、同分野に入学しました。修士課程での2年間は、救急医療に関する知見を深める日々となり、さらには現場の救急救命士らを支えていく研究を進めていきたいと強く感じ、2023年博士後期課程に進学しました。

これまでの3年間で私は、救急隊員の身体的負担や全国救急搬送データの分析、そして国内外での学会発表等、進学前には考えられなかった研究や経験を重ねてくることができました。病院前救護に関する課題、研究に向き合う姿勢等、指導教員はじめ経験豊富な学科教員の方々と幾度となくディスカッションを重ねてきたことが、私の考え方を大いに広げ、貴重な財産となっています。私の現時点での目標は、科学的思考を修得し、教育と研究の角度から今後の病院前救護に貢献していくことです。

本学での学びは、これまでの経験をより価値深く、これからのビジョンを創造的なものにします。学びたい情熱を大切にしながら、一緒に創造していきましょう。

修了生

宮下 祐美子

保健学専攻

救急救命学分野 2023年度修了

大学院2年間を振り返って

私は一つのテーマを掲げ、それに関する論文を投げ出すことなく書き上げられたことが、大学院に進学して最も良かったことだと感じています。得られたデータを単に作業的にまとめるのではなく、なぜそのような結果が得られたのか、本質を見抜くことが肝要だと度々指導されました。それまでに培った知識を元に、論文や報告書を照らし合わせることで本質を探ろうとする過程は、決して楽なものではありませんでした。多面的に考えたつもりで主観が多分に含まれていたり、考察しようとしてさらに迷走し、見当違いな考察を行ったりと前途多難と感じる時もありました。何度も検討を繰り返してやっと及第点と言える回答に辿り着くことができたことも多く、心身ともに疲弊することもありました。

一方で苦労した日々があったからこそ、腐ることなく最後までやり遂げたという事実は、今後人生を歩む中で自信の一つになると思っています。現在に至ることが出来た要因には、指導教員の存在が大きいと考えています。自身の客観性を養うことや諦めずに論文執筆を継続することができたこと、今後の臨床現場に関する研究の足掛かりになるような研究を行うことができたことなど、大学院生活を送らなければ得られなかった経験が、この二年間の成果だと考えています。