この度、新潟医療福祉大学(以下、本学)大学院博士後期課程佐藤 成 さん、理学療法学科の中村 雅俊 講師らによる研究グループは、1日3秒間という短時間でも全力で”伸張性収縮”(ゆっくりとダンベルを降ろす時のように、ブレーキをかけるような動き)という収縮を行うことで筋力がアップすることを明らかにしました。
◆研究内容の概要
筋力トレーニングは主に筋力増強を目的に行われます。
臨床やスポーツの現場では時間に制約があるため、筋力増強に効率的な筋トレを処方する必要があります。
そのため、今回は1日3秒間でも全力で筋収縮を行えば筋力は上がるのか、さらに、その筋収縮の種類の違いによって効果が異なるのかを研究しました。
その結果、1日3秒間、5日間連続(平日のみ)の全力の伸張性収縮を4週間実施することで筋力が上がることが明らかとなりました。
研究内容の詳細はコチラから
→新潟医療福祉大学HP https://www.nuhw-pt.jp/2022/02/-320220201.html
◆研究成果のポイント
1.異なる収縮様式でトレーニング効果を比較した点
筋肉の収縮には等尺性収縮、短縮性収縮、伸張性収縮という筋肉の収縮の方法があります。
今回の研究ではこの伸張性収縮がトレーニング効果が大きいことを示しました。
2.1日3秒間の全力の伸張性収縮により筋力が増加することを明らかにした点
昨今のコロナ禍において、新型コロナウイルス感染防止対策のために多くのスポーツ施設が休館となり、幅広い年齢層の方々が運動不足や筋力の低下を心配している状況が続いています。
トレーニングを継続することは、幅広い年齢層の方々にとっては、身体的にも精神的にもハードルが高い状況です。
通常の筋力トレーニングでは、トレーニング施設に行ってダンベルやバーベルを使って、疲労困憊するまで行うイメージがありますが、この研究で、一日たった1回でも全力で力を入れることで筋力がアップすることが分かりました。
今後、これらの結果をもとに、リハビリテーションやスポーツ現場で応用可能な方法として構築することを目指します。
本研究論文は、2022年1月31日(月)にスポーツ・健康科学分野の学術雑誌である『Scandinavian Journal of Medicine and Science in Sports』にて採択され、今後掲載予定です。
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