新潟医療福祉大学(新潟県新潟市、学長:西澤正豊)は、2023年4月に新たな学科として、「鍼灸(しんきゅう)健康学科」の開設を予定しています(仮称・設置構想中/2023年4月開設予定)。
本学は2001年に開学して以来、学科の新設を重ね、本学科は14番目の学科となります。
つきましては、広く県民の方々にご周知いただきたく、取材・報道くださいますようお願いいたします。
【鍼灸健康学科概要(予定)】
学科名称 : リハビリテーション学部 鍼灸健康学科
入学定員 : 40名
開設時期 : 2023年4月
目標とする資格 : はり師、きゅう師 など
卒業後の主な進路 : 鍼灸院、医療機関、美容鍼灸サロン、健康増進・スポーツ関連施設、開業など
◆「はり師」・「きゅう師」活躍の場が拡大
鍼灸師は、「鍼(はり)」と「灸(きゅう)」を使って体の不調を改善や治療を行う医療専門職です。
東洋医学に基づき、体のツボを刺激し、人間が持つ自然治癒力を高め病気の治療や予防を行います。
はり師ときゅう師は別々の資格ですが、同時に受験する場合が多く、両方の施術を行う人が多いことから「鍼灸師」と呼ばれています。
近年、東洋医学への関心が高まっており、病気の予防や健康増進のため、免疫力や回復力などの自然治癒力を高める作用が注目されています。
また、あらゆる分野で、はり師・きゅう師が活躍しており、「医療鍼灸」「スポーツ鍼灸」「高齢者鍼灸」「レディース鍼灸」「健美(美容)鍼灸」など、業務は多岐にわたっています。
◆北海道・東北・甲信越地方で鍼灸師が不足
一方で、鍼灸師養成大学は全国に10校ありますが(2022年1月現在)、いずれも関東・関西・東海および九州各地方に設置されており、新潟県のほか、北海道、東北、甲信、北陸各地方にはない状況です。また、2018年における人口10万人あたりのはり師数を都道府県別にみると、北海道・東北地方・甲信越地方は少ない傾向にあります。
<※>新潟県は58.9人(全国平均は96.3人)で全国35位(きゅう師もほぼ同数)
※出典:厚生労働省「衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」、総務省統計局「人口推計」
本学科は、鍼灸師養成を主たる目的とする大学として、北海道・東北地方・甲信越地方に初めて誕生することとなります。新潟県を拠点に、近隣県を含め鍼灸師を育成することで、鍼灸業界の更なる発展に寄与し、医療の発展の一助となればと考えています。
◆今後の予定
2022年3月 文部科学省へ定員増に係る学則変更の認可申請
2022年4月 文部科学省へ学科設置届出
2022年8月 新校舎『第11研究・実習棟』着工
2023年3月 同校舎竣工
◆鍼灸健康学科 開設準備室長紹介
粕谷大智(かすやだいち) ※鍼灸健康学科 学科長就任予定
・略歴
東京大学医学部附属病院リハビリテーション部鍼灸部門主任
(公社)全日本鍼灸学会監事、日本心身健康科学会理事、宝塚療大学客員教授
・メディア出演歴
「NHKためしてガッテン」、「NHK東洋医学ホントのチカラ」等
・コメント
伝統医学である鍼・灸は、「こころ」と「からだ」に働きかけ自然治癒力を高め、ヒトが環境の変化に適応し、自分の能力を充分に発揮できる状態に導き、よりよい生活を過ごすための治療です。
昨今、病院で検査では異常はないけど、体がだるい、肩こりや腰痛が辛い、目が疲れる、足が冷える、よく眠れないなど体の不安を抱える方が増えています。
鍼灸の本質は「未病治(みびょうち)」であり、病気が重症化するのを防ぐ、または、健康を維持・増進するという予防医学の点で優れています。
本学科では現代医学の知識をしっかり修得した後、臨床実習を通じてさまざまな鍼灸の技術を身につけ、病院、福祉・介護、スポーツ、美容などの医療と健康分野で他の従事者と連携し、チーム医療の中で鍼灸の役割を提示しながら、満足度の高い治療ができる鍼灸師の育成を図ります。