井上達朗講師(理学療法学科,運動生理Lab,運動機能医科学研究所)の研究論文が国際誌『Arch Gerontol Geriatr』に採択されました。
井上講師はサルコペニアという筋肉が萎縮する症候群や骨粗鬆症に関する研究を数多く行っており、今回は先日公開された論文(https://www.nuhw-pt.jp/2021/09/20210909.html)の続編となっております。
[研究内容の概要]
近年、骨密度が減少する骨粗鬆症+筋量と筋力が低下するサルコペニアが併存した「オステオサルコペニア」が注目されています。また、認知症に至る前段階の軽度認知機能低下と身体的フレイルが併存した「認知的フレイル」は、フレイルの多面性の一部として考えられています。
本研究では、国立長寿医療研究センターのフレイル外来に通う患者を対象に、オステオサルコペニアと認知的フレイルの関連について検証しました。その結果、オステオサルコペニアと認知的フレイルの関連は、骨粗鬆症単独とサルコペニア単独と比較して、高いオッズで関連することが明らかとなりました。さらに、認知機能の中でも遂行機能の低下と見当識の低下がオステオサルコペニアと関連していることが分かりました。
>>詳しい研究内容はこちら
https://www.nuhw-pt.jp/2021/09/-20210927.html
[井上講師からのコメント]
本研究は、国立長寿医療研究センター老年内科との共同研究です。オステオサルコペニアと認知的フレイルという、今後ますます注目される概念に注目しました。
[原著論文情報]
Inoue T, Shimizu A, Satake S, Matsui Y, Ueshima J, Murotani K, Arai H, Maeda K. Association between osteosarcopenia and cognitive frailty in older outpatients visiting a frailty clinic. Arch Gerontol Geriatr. 2021 Sep 17;98:104530. doi: 10.1016/j.archger.2021.104530. Epub ahead of print. PMID: 34562795.
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