井上達朗講師(理学療法学科,運動生理Lab,運動機能医科学研究所)の研究論文が国際誌『Aging Clin Exp Res』に採択されました。
井上講師はサルコペニアという筋肉が萎縮する症候群や骨粗鬆症に関する研究を数多く行っており、今回はこれら骨粗鬆症とサルコペニアの合併症であるオステオサルコペニアと社会的なつながりについての研究となっております。
[研究内容の概要]
近年、骨密度が減少する骨粗鬆症+筋量と筋力が低下するサルコペニアが併存した「オステオサルコペニア」が注目されています。
また、高齢者において、社会的な繋がりの乏しさが身体的フレイルに繋がる入り口であることも報告されており、コロナウィルスのパンデミックによって一層注目を集めています。
本研究では、国立長寿医療研究センターのフレイル外来に通う患者を対象に、オステオサルコペニアと社会的な繋がりの関連について検証しました。
その結果、骨粗鬆症単独とサルコペニア単独は社会的な繋がりとは関連しませんでしたが、オステオサルコペニアのみが社会的な繋がりの乏しさと関連する結果となりました。
さらに、オステオサルコペニアは進行したサルコペニアが多いわけではなく、進行した骨粗鬆症患者が多いことが分かりました。
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https://www.nuhw-pt.jp/2021/09/20210909.html
[井上講師からのコメント]
本研究は、国立長寿医療研究センター老年内科との共同研究です。オステオサルコペニアと社会的な繋がりの乏しさという、今後ますます注目される概念に注目しました。
[原著論文情報]
Inoue T, Maeda K, Satake S, Matsui Y, Arai H. Osteosarcopenia, the co-existence of osteoporosis and sarcopenia, is associated with social frailty in older adults. Aging Clin Exp Res. 2021 Sep 7:1–9. doi: 10.1007/s40520-021-01968-y. Epub ahead of print. PMID: 34491548; PMCID: PMC8421463.
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