研究概要:
高血圧、高脂血症などの生活習慣病には食塩摂取量が大きく関連しています。
この食塩摂取量は塩味閾値が高くなるほど多くなることが知られています。
塩味閾値を簡単に下げる方法があれば、食塩摂取量に気をつけなくてはならない方にとって有益です。
本研究では、その塩味閾値に事前に食べる食べ物の硬さが影響するのではないかと考え、実験を行いました。
本研究では食べ物の硬さに違いをもたせるため硬さの違う2種類のグミを用いました。
グミを10粒食べてもらった後、食塩水を用い塩味閾値を検査しました。
その結果、硬いグミを食べたあとの方が、柔らかいグミを食べたあとに比べ塩味閾値が統計的に有意に低下することが明らかになりました。
>>図はこちらから
http://www.nuhw.ac.jp/topics/news/2009241.pdf (7.14KB)
執筆者からのコメント:
本論文は卒業研究の一環として書いたものです。学部学生が学部の間に執筆した論文が学術雑誌に掲載されることは、かつて私が所属していた大学でもほとんどありませんでした。本研究に関わった学生の活躍を誇らしく思います。
研究のポイント:
本研究では、グミを用いて塩味閾値に与える影響を調べました。
この塩味閾値は、咀嚼強度が高くなり、唾液が分泌されやすくなるほど低下することがわかっています。
咀嚼や唾液分泌、味覚については、神経科学的にもわからないことがたくさんあります。
これからも探索的に研究を進めていきたいと思います。
執筆者(フルネーム):
Risa Santa, Mana Miyamoto, Natsuko Hosono, Chihiro Homma, Mizuki Hoshi, Aya Goto, Naoto Sato Kasumi Suzuki, Kenichi Shibuya(三田梨沙、宮本真菜、細野夏子、本間千寛、星瑞希、後藤彩、佐藤直人、鈴木香澄、澁谷顕一)
所属(学んでいる分野・専攻):
三田梨沙、宮本真菜、細野夏子、本間千寛、星瑞希、後藤彩:
新潟医療福祉大学健康科学部健康栄養学科4年
佐藤直人:
新潟医療福祉大学健康科学部健康栄養学科卒業生
新潟医療福大学大学院医療福祉学研究科博士後期課程1年生
鈴木香澄:
新潟医療福祉大学健康科学部健康栄養学科卒業生
元新潟医療福祉大学健康科学部健康栄養学科教員
澁谷顕一:
新潟医療福祉大学健康科学部健康栄養学科教員
掲載雑誌:
Journal of Nutritional Science and Vitaminology
写真上から、
・論文執筆者の澁谷ゼミ生の皆さん
・澁谷顕一准教授
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https://www.nuhw.ac.jp/faculty/health/hn/
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http://nuhw.blog-niigata.net/hn/